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税務調査への対応策

売上の計上漏れなど単純ミスは重加算税の対象にならない

◎意図ある不正でなければ重加算税の対象にならない

税務調査で、売上や雑収入の計上が漏れていた場合、ほとんどのケースで、税務署は重加算税であると指摘してきます。

しかし、重加算税が課されるのは、隠蔽や仮装といった故意の行為があった場合のみ。単純な経理ミスや処理上のミスにはあてはまらないということを覚えておきましょう。

たとえば、経理担当者が、「雑収入」とすべきものを「現金」と処理するというミスをしてしまい、重加算税が課された件について争われた事例では、納税者が勝ちました。
この事例での前提条件、納税者、税務署の主張、国税不服審判所の裁決は、次のようなものです。

〈前提条件〉
●A社からの入金「雑収入」を「現金」と誤って処理
●元帳の摘要欄には「A社より」と記載
●税務調査にて、重加算税といわれ争いになった

〈納税者の主張〉
●税務調査でミスに気づく
●取引が2年ほど空いたためミスが発生
●経理担当者の知識不足によるもので、故意(意図的)ではない

〈税務署の主張〉
●それまでは適正に処理されていたので、今回は意図的と判断
●重加算税の対象になる

〈国税不服審判所の裁決〉
摘要欄に「A社より」と記載されており、意図的ではないので重加算税の対象にはならない

◎不正でないという決め手は何だったのか

このケースは、意図的なものではなく、単なるミスであるという納税者の主張が認められています。
決め手は、摘要欄に「A社より」と書かれていること。
売上を除外しようという意図があるのに、わざわざ「A社より」と書くわけがないので、これはわかりやすいケースといえますね。
売上や雑収入などとするべき項目が漏れていたとしても、単なる経理ミスが原因であれば、重加算税の対象とはならないということです。

もし、単なる経理ミスに対し、重加算税といわれたら、「単なる経理上の処理ミスであること」「重加算税ならば、隠蔽、仮装の事実を立証してほしいこと」を調査官に伝えましょう。
そして、実際に、単なる経理ミスについて重加算税が課されたが、納税者の主張が認められた事例があることを上げて、反論してください。
こうした一連の対応については、顧問税理士と連携をとることが大切です。

なお、税務調査の対応においては、やはり自社の会計について深く知っている顧問税理士に相談するのは間違いないのですが、留意点があります。それが、税務調査対応の経験がどの程度あるか、です。税務調査の指摘に対する適当な反論も、ケースバイケース。自社の事情を知っているだけでなく、世の中的に正当とされる反論の仕方を知っているかどうかで、重加算税の額も大きく変わります。

もしも不安があれば、税務調査対応が豊富な税理士事務所に単発で相談するのも一つの手です。当事務所でも、経験豊富な国税・税務署OBとともに、単発・緊急での税務調査対応を行っています(「税務調査の緊急医」)ので、ご相談くださいね。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。