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税務調査対応の基礎知識

こんな取引も交際費になってしまうの?交際費認定事例から税の本質を探る

これまで交際費について扱ってきましたが、今回は企業側が交際費として扱っていなかったのにも関わらず、国税サイドから交際費として認定されてしまった事例について見てみましょう。

◆とある事例

まずは実際に起きた事例について見ていきましょう。
とある会社Aは自社ビルの清掃をB社に委託しました。
費用は7年間で8億6000万円になります。
しかしB社は実際には自社で全く業務を行いませんでした。
そしてその代りに4億9000万円で業務をまた別の会社Cに委託する形をとったのです。
そしてD社はこれを通常の商取引であるとしました。
確かにこれは商取引の形をとっていますし、一見何の問題もないように見えます。

◆国税当局の見解

しかしこれに対して国税局は調査の末に以下のように結論をだしました。
「A社がB社に支払った清掃委託業務の費用について、B社が仲立ちして受け取った差額分については交際費である。」と。
ではいったいどんな理由でこのような結論に至ったというのでしょうか?その理由も見ていきましょう。
①実績のないB社に清掃業務を委託したいきさつが不自然極まりない。
②B社は業務の仲立ちをしただけなのに取り分の額が多すぎる
③A社の幹部とB社の幹部には深い親交があった

これらの理由から国税は上記のような結論を下しました。ここで覚えておきたいのは税に関する本質的なことです。
それは「あくまでも税に関して見られているのは活動のカタチではなくその本質である」ということです。
カタチが良ければそれで良しとなるわけではなく、その活動の中にあった本当の動機やキッカケ、そして結果に対するプロセスが問われてくるのです。

今回はちょっとした事例を交えて、「国税サイドが何をどう見ているのか?」ということについてその本質の面を紹介しました。
このことは経理などに関わる人間にとっても大切なマインドになるので、ちょっと心の片隅においておくことがお勧めですよ。

交際費と言えば経費の中でも特によくやり玉に挙がる科目。企業活動は一社では成り立たず、取引先が必ずありますから、取引先との関係強化のためにも不可欠にかかる費用でもありますね。
ですから、どこまでなら経費として妥当な出費といえるか、が非常に重要になります。そのあたり、国税サイドがどのように考えているかを知るには、国税・税務署のOBに話を聞くのが一番。
当事務所には、長年現場で税務調査を担ってきた国税局・税務署OBがスタッフにおり、「税務調査の緊急医」としてサポートをご提供しています。税務調査に向けて、交際費の扱いなど様々に不安・疑問がありましたら、ぜひご相談ください。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。