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コラム
税務調査は秋が本番です。
こんにちは。黒川税理士事務所の黒川です。
今年になって初めて税務調査の連絡がきてしまったというH社長さんをご紹介いただきました。
今まで経理はずっと自己流で行ってきて、顧問税理士はいないそうです。
「ヤバイなヤバイな」と思ってきたけど、ついついそのままで来てしまったとの事。
【H社長様 会社状況概要】
業種・・・建設業
売上・・・約一億円
業種・・・約7名
セカンドオピニオンの準備
まずは税務調査官に連絡をし、弊社でH社長のサポートをする旨を話し手続きをしました。
税務調査の日時は決まっていましたが、弊社で立会いを行うので、
改めて税務調査の日程を調整しました。
日数も当初は2日間の予定が組まれていましたが、弊社で立会いを行うので、
改めて税務調査の日程を調整しました。
日数も当初は2日間の予定が組まれていましたが、1日間に変更してもらいました。
2日間も時間をかけるより、1日の方が会社の仕事も止めなくて済みます。
税務調査は意外と融通が利きます。
そして社長と話し合い税務調査のポイントと思われる場所を確認しました。
税務調査官は間違いなく突っ込んでくることが山盛りでした。
セカンドオピニオンとしてのアドバイス
税務調査に備え、下記のようなお話をしました。
【当日チェックされる税金の種類】
税務調査では法人税の他に、源泉所得税、消費税、印紙税などのチェックが行われます。
ですので契約書の印紙はチェックが必要。
給料から源泉徴収していないなどもまずいです。
【チェックされる資料】
「税務調査では必ずこの資料を見る」といった決まりごとはありません。
現金出納帳を見たり見なかったり。
通帳も見たり見なかったり、総勘定元帳も見たり見なかったり。
ですので、全ての資料を網羅的に見るということはまずありません。
感覚的には資料の中の1割~2割くらいしかチェックしていないイメージです。
【税務署とのやり取り】
税理士と契約した場合、税務署から会社に連絡が行っても
「やり取りは税理士と行ってください」と突っぱねることができます。
税務署相手限定の弁護士みたいなものです。
税務署とやりとりするときは注意が必要です。電話で話していても、
電話の向こうではキッチリと話した内容をメモしています。
ついうっかり話してはまずいことを言ってしまうかもしれません。
ですので税理士に任せた方がいいです。
まとめ
税務調査に向けて、弊社でサポートするとはいえ、H社長は不安そうです。
しかし、完全なミスや不正がある場合は仕方ないにせよ、税務調査では
基本的に会社側が有利です。
税務署は修正申告をしてもらわないと、税務調査が完了しません。
「この点は認めたくないので、修正申告はしません」と会社に言われると税務署は困ります。
ですので、税務署と税理士・会社の交渉で落としどころを決めて終結するパターンがほとんどです。
また税務署が「これは否認します」といってきても、
経費として認めない理由を説明するのは税務署側です。
税務調査をサポートする税理士のスタンスには色々とあります。
①税務署のいいなりになる
②税務署の言うことには何が何でも反対する
③中間のバランス型
弊社では、税務調査は会社の事業の一部分と考え、③のバランス型で接しています。
主張することは主張する。これは大事です。
しかし、税務調査が長引くことによる、社長の不安などで
会社に悪影響が出るのもまずいです。
認めたくないことも認めて、ささっと税務調査を終わらせるのも場合によっては大事です。
認めるのは悔しいですが、税務調査で負けてもビジネスで勝てばいいと思っています。