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コラム
税務調査と聞くと、かなり怖いものと思ってしまう方が多いようです。
しかし、それほど怖いものではなく、またコツもあります。
こんにちは。黒川税理士事務所の黒川です。
知人からの紹介で、ネット通販業を営むG社の社長さんとお会いしました。
ネット通販を始めてみたら、予想をはるかに超える売上が上がり、
うれしい悲鳴の反面、税務署対策で不安になったそうです。
【ネット通販業を営むG社状況概要】
業種・・・ネット通販業
売上・・・約5,000万円
業績・・・黒字
従業員数・・・2名
■セカンドオピニオンの準備
Gさんは、IT系の会社で1年前までサラリーマンをしていました。
勤務しながら、副業のような形でネット通販を開始。あれよあれよという間に売上が伸び、
節税のために法人を設立しました。
知人から税務調査の怖さを聞き、不安に思われたそうです。
そこで、税務調査の対策を知りたくて、事務所にお越しになりました。
■セカンドオピニオンとしてのアドバイス
【ほとんどの税務調査は強制力はありません】
税務調査は合理的な理由があれば日程変更ができます。
例えば、仕事が忙しいとか、経理担当の奥さんの体調が悪いなどの理由で日程はある程度の融通が利きます。
(ちなみにマルサなどは裁判所の令状を持っているので、拒否できません)
【事前通知なしの税務調査は断る】
令状を持ってくる税務調査以外は、強制力がありません。
ですので、事前通知なしで税務調査が来た場合、断ることができます。
例えば、「これから大事な仕事があるので」とか、飲食店であれば「これから仕込があるので」とか、
理由を言えば大丈夫です。
それでも引き下がらない場合は、すぐに税理士に連絡し、税理士が到着するまで何も話さない、
何も手を付けさせないことです。
【税務調査の日数は融通が利く】
税務調査の連絡が来たとき、基本的には「2日間ほど調査したいのですが」と言われます。
そこで税理士から、「ウチも社長さんもスピーディーに対応しますので、何とか1日でお願いします」とか、
「忙しくて2日間は厳しい」
と言うと1日になることが多いです。税務調査官も忙しいので、実はその方がうれしいと聞いたこともあります。
【会話が盛り上がると時間が無くなる】
税務調査官と世間話が盛り上がると、その分だけ調べられる時間が減ります。
過去に、私と同じ北海道出身の税務調査官がいて、
地元トークで半日が終わってしまったことがあります。
半日もの間、北海道トークで盛り上がる税務調査官と税理士を見ているのは
社長も微妙だったと思いますが(笑)、その分だけ、その会社さんは調べられる時間が減りました。
【税務調査官のレベル】
税務調査官のレベルは様々です。
税務調査官の過去の経歴は、専門の本で調べることができます。
法人税の調査官であっても、まだまだ法人税のキャリアが薄い方もいます。
事前に経歴を調べておくと安心です。
また、私から見て、「ここ重要なのにチェックをしないんだ・・・、もっとちゃんとやったほうが・・・」
と感じた税務調査官もいました。調査官のレベルは様々です。
調査能力の低い税務調査官が来たら、会社はちょっとラッキーかもしれませんね。
【チェックされる税金】
法人の税務調査では、法人税の他についでに、源泉所得税、消費税、印紙税のこともチェックしています。
ですので、従業員の給料から源泉所得税を控除していないとか、契約書に印紙を貼っていないとかはまずいです。
■結果
社長には、上記のようなノウハウを踏まえた上で、資料を整備しておけばまず大丈夫と伝えました。
社長は「税務調査と聞くと、漠然とした不安がありましたが、イメージが付き安心しました」とのこと。
税務調査対策をしっかりしてこない状態で税務調査を受け、多額の追徴税額を支払うことになる
会社は意外に多いものです。
きちんと準備したほうがいいですね。脱税はもってのほかです。
黒川税理士事務所通信 2013年10月号