COLUMN

コラム

今月のセカンドオピニオン

人の採用について

人材採用は経営者の永遠の課題
経営計画についてアドバイスが欲しいとのことで、U社長さんをご紹介いただきました。

【事業概要】

業種・・・介護
売上見込・・・約1億円
従業員数・・・約25名


■セカンドオピニオンの準備


U社長の会社は、デイサービスや訪問介護など介護事業を行っています。

世間話をした後、経営計画の作り方と、目標管理の方法を話していましたが、
人件費や人の話題になると身を乗り出してこられました。

だいぶ思考錯誤されているようでした。
経営計画のような硬いお話より、人の話の方をしたそうでしたので急きょ、そちらの話題へ。

経営計画は大事なんですけどね。
U社長が欲しい情報について話したほうが有意義です。

U社長によると、なかなか思うような人材が採用できないそうです。

その結果、利用者さんからのクレームが起きたり、
短期間で辞めてしまう人が出たりしているそうです。

売上規模はまだまだ拡大したいが、人材が追いつかないとのこと。

人については私自身も考えるべきことが多いので、U社長のお気持ちはよくわかります。

また、社長の三大お悩み「売上」「資金繰り」「人」の一つですから、よくご相談はいただきます。

■セカンドオピニオンとしてのアドバイス


まずは弊社の採用手順をご案内いたしました。
試行錯誤の末、この形にたどり着きました。また変えるかもしれませんけど。

  ①事務所説明会へ勧誘
  ②事務所説明会
  ③書類選考
  ④一次面接
  ⑤二次面接
  ⑥メール面接
  ⑦インターン採用
  ⑧最終面接
  ⑨試用期間
  ⑩本採用

事務所説明会を入口にしたのは、より多くの人に事務所を知ってもらったうえで
応募の判断をしてもらいたいからです。

面接で話すのは時間があまりにかかりすぎます。

説明会では、入社したら非常に多忙な毎日を送ることになること、
その中で自分で努力し勉強を続けなければついていけないことなど厳しいことを話します。

また、弊社が望むスタッフは「前向きな人」「忍耐力のある人」「貪欲な人」
「お客様を優先できる人」などであることも伝えます。

この時点で「自分は合わない」と思った方には出て行ってもらって構わないというスタンスです。

事務所の理念や現状をしっかりと理解してもらわないと、
入社後にギャップが生じ不満が発生したり、辞めてしまったりします。

入社前の期待と入社後の現状とのギャップがあるとモチベーションが下がると思います。
ですので、入社前に事務所の現状を全て話すようにしています。

もう一つ、採用に関し、もっとお金をかけることもご提案しました。

例えば、ある人を20万円/月で採用し、3か月で辞めたとします。

その場合、経験者であっても入社してすぐにはパフォーマンスを上げるのは
なかなか難しいので、3か月分の60万円の給与がほとんどが水の泡です。

また、新人には会社の仕組みやその会社独特の仕事の進め方など
教育が必要ですので、教育担当者の人件費もかかります。

また辞めてしまうと、採用に関して動くための人件費や、採用広告コストが再びかかります。

さらには、辞める前に色々と会社にとって好ましくない行動にでる人もたまにいますしね。

採用を失敗した場合の痛手は大きいのです。ですので、
採用にはもっとコストをかけ多くの人を集めるのもいいのではないか、とご提案しました。

会社の特徴作りや魅力アップにも同時に取り組みたいですね。

■まとめ


会社は人が作るものです。人によって会社の成長や風土も左右されますよね。

人については、たぶん正解が無く上記のお話も根本的解決にはなっていないと思います。
人に関する課題は永遠に取り組まなければならないテーマだと思います。

自社のケースについて検証を重ね、色々な事例を研究し、
他の経営者と事例を共有するなど常に勉強が必要ですね。