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今月のセカンドオピニオン

経営計画書とはどうあるべきなのか

先日、弊社主催のセミナーに製造業を営み30年のR社長さんがお越しになりました。

【事業概要】
 業種・・・製造業
 売上・・・約7億円
 従業員数・・・約30名

■セカンドオピニオンの準備
決算書を拝見しました。借入額が年商からみて過剰です。
R社長さんのお話をお聞きすると、資金繰りは相当に厳しいとの事でした。
そこで簡単に今後の5か年の計画を立てることをご提案しました。
これは本当に簡易なもので「今期と同じ業績があと5年間続いた場合、
会社はどうなるか」と言ったものです。
ですので、作業量はコピー&ペーストだけです。
ですが、重要なことが判明することが多いです。


■セカンドオピニオンとしてのアドバイス
この簡易版の5か年計画を社長さんにお見せしたら、絶句されました。
このままの業績で推移すると
「今後2年後目には資金ショートする懸念がある」という
結果が出たからです。
資金ショートを回避するために、追加の融資を受けようにも、
借入額が過大で受けられるかどうかはわかりません。

こういう時の社長さんの不安感はよくわかります。そこで、
「一日かけて、よりしっかりと5か年経営計画を作りましょう」
とご提案しました。

弊社の経営計画書作成は丸一日かかります。
一日もかかってしまうのには理由があります。

税理士が作った計画書には魂がこもっていません。
やらされ感があり社長は真剣にならず長続きしません。

であれば、社長が一から作らなければならなのです。
今後の方針や考えを整理し、売上を如何に作るのか、
利益をどう捻出し資金繰りを如何にやり繰りするのか、
など、自社の経営の事だけをじっくり検討していただきます。

そうなると丸一日はかかります。
しかし社長さんからは
「5か年計画を作ったって、半年先のこともわからないのに作れないよ」
と言われてしまいました。
経営計画作成のご提案をしたときに、
二回に一回はいただくお言葉なので慣れています。

経営計画は「会社はこうなっていく」と予想するものではなく、
目標を立てる意味合いが大きいです。
ですので、予知能力は不要です(笑)

目標を立て、それに向かって走り、目標達成できなかった場合には、
原因を追究する。このサイクルが重要です。
社長は365日のうち1日くらいは、将来のことをしっかり考える時間を
取るべきです。

ちなみに、今回のRさんが経営計画書を作る目的は
「どんな数字で経営すれば資金ショートしなくて済むか」です。

「どのような数字なら銀行が支援してくれるか」
「原価率はどれくらい下げればよいか」
「売上はいくら上げればよいか」
「人件費はいくらが適正か」
「売上の回収は早めるべきか」
など数字を作りながら思考を繰り返します。
このようにして、経営の数値目標を決めていきます。


■結果
Rさんは経営計画書作成に乗っていただけました。
また経営計画書の作成会には幹部の方も連れて来てくださるとのこと。    
経営計画書を作成すると、社長や幹部の方の目の輝きが変わります。
すごく楽しそうなのです。

「5年後には会社はこうなっていく」なんていうこと
を考えると楽しいですよね。

また、特に幹部の方は、会社の数字をよりシビアにとらえることが
できるようになります。

「会社にはこんなに経費がかかっているんだ」とか、
「こんなに売上をあげなければならないのか」など腑に落ちるようです。
そして数字に対する興味もわいてきますので、
決算書の勉強を始める方なんかも出てきます。

仕事へのモチベーションアップにもつながります。
経営計画書は経営に間違いなく役に立つツールです。

しかしながら、じっくりと支援できる税理士事務所は少ないのが現状。
そこで弊社では、全てのお客様に経営計画書のアナウンスが
できるような体制を築いていきます。

0120-964-316