相談ダイヤル
0120-964-316顧問契約中のお客様はこちら
042-313-8364相談ダイヤル
0120-964-316顧問契約中のお客様はこちら
042-313-8364COLUMN
コラム
経営者様や経理担当者様にとって負担の大きい税務調査。原則的に税務調査は拒否することができませんので、「いかに調査期間を短くできるか」が負担を軽減するポイントになってきます。そのために必要なのは、税務調査官に無用な疑いを持たれるような隙を見せないこと、そして税務調査官の疑問を素早く解消してあげることです。今回は、税務調査をスムーズに終わらせるためのコツをお伝えいたします。
まずは税務調査において目をつけられやすいポイントを知っておきましょう。税務調査官が目をつけやすいポイントは、「不正が行われているのではないか?」と疑われやすいポイントです。日ごろからこうした項目について知っておき、正しい申告、正しい納税を心がけることで、いざ税務調査を受けることになっても正々堂々とした態度で臨めるようになります。
まず一つ目は、車や家など高額な買い物です。例えば年収が150万円しかないのに、新居を購入した、という話になれば「この年収は本当なのか?申告していないだけでもっと多くのお金を受け取っているのではないか?」と疑問に思われてしまいます。
また、事業規模がそこまで大きくない会社様が社用車として高級車を購入した場合も、「売上げを少なく申告し、どこかにプールさせておいた資金を使って購入したのではないか?」と疑われてしまいます。
家や車に限らず大きな買い物をした時には、その資金がどこから来たのかと、その買い物の正当性をしっかりと主張できるようしておいてくださいね(「社用車にこんな高級車は必要ないのでは?」などの指摘が入ることもあります)。
他には、ゴルフや沖釣りなど、お金がかかる趣味も疑われやすいです。年収が低いにも関わらず、毎週のようにゴルフや釣りにいっているとすれば、申告外の収入を疑われても仕方がありません。また、本当は趣味なのに経費として計上しているものもあるのではないか、と経費項目のチェックも厳しくなります。
ただ、「家を買った」「車を買った」「趣味でゴルフを始めた」というのは基本的に自分で言わなければ税務調査官には伝わらないものです(もちろん先方があらかじめ調べてくることもありますが)。ではどこから疑いをかけるのかというと、調査とは関係なさそうな雑談からです。百戦錬磨の税務調査官は、雑談の中でも調査の糸口になりそうなものを虎視眈々と狙っています。ただもちろん相手もプロですから、そんな素振りは見せません。自然な会話の中でこちらを乗り気にさせ、ついつい余計なことを話してしまうように会話を進めていくのです。
そこで意識しておくべきなのは、「税務調査官との会話は一問一答で」ということ。聞かれたこと以外に答える必要はありませんし、必要以上に打ち解ける必要もないのです。調査官にも同じゴルフの趣味があったからと言って気を良くして、「私も好きで毎月2回は行ってるんですよ。スコアはこのあいだようやく90を切ったくらいなんですけどね」なんてことは言わないようにしてください。
ただし、一問一答を意識しすぎるあまりぶっきらぼうになるのは良くありません。税務調査は税務調査官という人間によって行われるものですから、心証が悪くなればそれだけ穿った見方をされるようになります。例えば会社にかけてある絵を指して「絵がお好きなんですか?」と聞かれたら、「そうなんです!実はこの絵は私の好きな画家で、○○万円もしたんですけど買っちゃいました!」は言い過ぎですし、「はい。」はぶっきらぼうすぎます。「好きですね、子供の頃から見るのも描くのも好きで」くらいがちょうどいいでしょう。
税務調査は、経営者様や経理担当者様だけでなく他の従業員にまで及ぶことがあります。例えば従業員のお給料が軒並み20~30万円くらいなのに、Aさんだけが50万円と突出していたとしましょう。この場合、50万円の妥当性をしらべるためにAさんに直接聞き取り調査を行いたい旨が申告される可能性があります。ただ、例えやましいことがなかったとしても、「はい、どうぞ」と従業員に調査を受けさせるのはやめてください。
その件については何もなくても、何か他のことで会社の不利になるようなことをしゃべってしまうかもしれませんし、そもそも従業員に対して余計な心配をかけることになってしまいます。もし税務調査官から従業員に調査をしたいと言われたら、回避するためにはどんな資料が必要になるのか聞いてみてください。先ほどの例のように、一人だけお給料が高いことの妥当性を示す資料が欲しいと言われたら、その人がどれだけ会社に貢献しているか(営業成績や勤続年数など)を示す資料を用意して、それで納得してもらえるようにしましょう。
今回は税務調査をスムーズに終わらせるために意識しておきたいことを紹介しました。ただ、これらを実践するのは簡単なことではありません。何しろ相手もプロですから、あの手この手で不審点を見つけ出そうとしてくるはずです。そんなときには、こちらもプロである税理士に任せてみてはいかがでしょうか。経営者様や経理担当者様に代わって、税務調査官とのコミュニケーションや交渉を代行いたします。税務調査のわずらわしさが激減しますよ。
※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。