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コラム
心配だった税務調査が終わって一安心。
でも事業を続けている限り、いつかまた税務調査はやってきます。
今回の税務調査で申告漏れや経費の否認など、税務調査官と揉めた方は、次の税務調査も不安で不安でたまらないと思っているかもしれませんね。
そこで今回は、税務調査がやってくるタイミングについてお話ししたいと思います。
このコラムを読んで次の税務調査に備えていただければ幸いです。
世の中には税務調査が頻繁に行われやすい業界というものが存在します。
それは現金でのやり取りがメインの業界。
銀行を介した取引が少ないので不正な調整がし易い、というのがその理由です。
具体的にはパチンコ店や風俗店、産廃業者等が挙げられます。
また、飲食店や小売店なども現金のやり取りが多いですよね。
飲食店の場合には事前通知無しで税務調査官がやってくる、「無予告調査」の割合が他業界と比べると多くなっています。
ただこの無予告調査というのは、「税務調査を受ける義務はある」ものの「いつ受けるかは任意」となっています。
つまり、事前通知なく調査官がやってきた場合には、一度お引き取りを願って再度日程調整という名の準備期間を経てから、万全の体制で税務調査に臨むことが可能です。
こういった現金での取引が多い業界では、3年タームで来ることが多くなっています。
前回の税務調査からもうすぐ3年……という方はそろそろ構えておいたほうがいいかもしれません。
また、前回の税務調査で重加算税を適用された場合には次回の税務調査が比較的早い段階でやってきます。
重加算税というのは罰則の中でも一番重いもので、意図的な不正に対して適用されます。
重加算税を課せられると税務署内でのブラックリストに載ってしまい、前回の調査から5年以内には次の調査がやって来ると言われているのです。
そのため、これはどのタイミングでの税務調査にも言えることですが、もし意図的な申告漏れでないのなら、絶対に重加算税を適用されないようにしてください。
不安なら税理士に対策を依頼するなどの工夫も必要です。
上記の現金授受の多い業界や以前重加算税を課せられた、という場合以外では、税務調査のタイミングを読むと言うのは正直難しいです。
何もなくても5年ぐらいで再び調査が行われることもありますし、10年以上こないということもありえます。
気を抜かずに、いつきてもいいように準備しておくことが大切ということですね。
タイミングの話からは少々逸れますが、2回目以降の税務調査で気をつけるべきことがあります。
それは、「前回の調査の話を出さない」ということ。
例えば前回調べられなかった項目に関して今回始めて話が及んだ場合。
うっかり「その項目、前は聞かれなかったよ」などと言おうものなら、その調査官はきっと前回の税務調査分の資料までを調べ始めることでしょう。
別に不正をしていなければ構わないのですが、痛くもない腹を探られるのは面白くありませんし、万が一その前回調査分での記帳ミスが見つかったりしたら、追徴課税や延滞税が発生しかねません。
もちろん前回指摘を受けたところはきちんと改善しておくことも大切です。
調査官は問題のあった箇所を重点的に調べる傾向にあります。
改善していないと、調査官の心象を悪くする原因になりかねませんよ。
最後に、通常の税務調査の場合、次回のタイミングを読むのは困難だと言いましたが、税務調査が行われる時期によって調査官の本気度を探ることはできます。
税務署では7月10日に人事異動があり、異動からの年が明けるまでの期間は査定期間になります。
つまりこのタイミングでどれだけ成果を挙げられるかということが、次年度以降の人事や昇給に大きく関わっているのです。
ここでいう成果とは当然申告者の不正。
つまり、8月から年末にかけての税務調査には調査官も本気で臨んでくるので、こちらも相応の準備が必要になります。
一方、年が明けて以降の調査は件数のノルマを達成するための調査になります。
実は調査官には一年間に何件、というノルマが課せられており、12月までの本気の調査を終えた後はとにかく件数を稼ぐための調査になります。
向こうとしても早く調査を終わらせたいので、こちらが協力的な態度を示していれば思ったよりもあっさりと終わってしまうこともあるのです。
だからといって油断していいわけではありませんが、少しでも早く終わらせたいと思うなら、念頭に入れておくとよいでしょう。