相談ダイヤル
0120-964-316顧問契約中のお客様はこちら
042-313-8364相談ダイヤル
0120-964-316顧問契約中のお客様はこちら
042-313-8364COLUMN
コラム
税務調査に対してどんなイメージをお持ちですか?
ある日突然やってきて、有無を言わさず調査を受ける羽目になるのだろうか。
厳しい言葉で詰問を受けるのではないだろうか。
そのような怖いイメージを持っている方も多いと思います。
しかし、そのような税務調査を受けることは、実際はほとんどないと言っていいでしょう。
では税務調査は、どのように行われるのでしょうか。
今回は、税務調査はどのようにして始まるのか、そして税務調査官とはどういった人物で、何を考えているのかという点について解説していきます。
平成25年1月に施工された国税通則法の規定により、税務調査は原則として事前通告を行うこととされました。
なので、実はよく映画やテレビドラマで見られるような事前通告なしの強制捜査は、稀であると言えます。
しかし、事前通告がない税務調査が全くないのかというと、そうではありません。
例えば重大な脱税をしていると疑われている会社には、抜き打ちで税務調査が入ることがあります。
事前に通告して税務調査対策をされてしまったら、証拠を掴むことが難しくなるからです。
また、現金での取引が多い飲食店や小売店なども、抜き打ち調査の対象となることがあります。
やりとりのデータが残る銀行での取引と比べ、売上などをごまかすことが容易だと考えられているためです。
ただ、抜き打ちの税務調査には、通称「マルサ」が行う強制調査ほどの強制力はありません。
例えば仕事など、正当な理由があれば延期することができます。
しかし理由が認められるかは内容、時と場合によりますので、いつ突然税務調査官が来ても慌てないように準備をしておくべきでしょう。
中には「調査中に怒鳴られるのではないか」「話を聞いてくれないのではないか」など、税務調査官に対して怖いイメージを持っている方もいると思います。
確かに以前は、「嘘をつくな!」と怒鳴るような調査官もいたと言います。
しかし、最近はそのような調査官はあまり多くはありません。
なぜなら、そのような態度をとっていると、税務調査が長引くきっかけになるからです。
実は税務調査官には、調査件数のノルマがあります。
つまり、税務調査官はできるだけ時間をかけずに、効率的に調査を行っていかなければならないのです。
もし悪い態度をとった結果、調査対象企業の経営者の機嫌を損ね、調査に非協力的になってしまったら、調査官にとっては不利益となります。
また、あまりにも税務調査官の態度が悪い場合、税務署にクレームを入れることもできます。
もしクレームが入ってしまえば、税務調査官自身の評価も下がってしまいます。
従って、税務調査官には人当たりのいい雰囲気を持つ人が増えているのです。
税務調査に対して不安に思っていればいるほど、来訪した税務調査官が優しそうであればホッとすると思います。
しかし、気を許してはいけません。
税務調査官からの質問に対して聞かれたこと以上のことを話したり、過度に雑談をしたりするのは厳禁です。
税務調査官はその質問の中から、不正の糸口を見つけようとしている可能性があります。
特にお話好きな経営者様は、気をつけてください。
また、聞かなければいけない質問を欠かすこともありません。
売上や経営のことはもちろん、会社の設立動機や沿革など、会社自体のことを聞かれることもあります。
咄嗟に答えられない質問も中にはあるでしょう。
答えられないと感じたら、無理に答える必要はありません。
その場では保留して後日回答することもできます。
しかし結果として調査が長引くことになるので、できるだけ早く終わらせたい場合は事前に対策を行っておくことが重要です。
まず、税理士などの専門家に相談して、答えられそうな質問は答えを用意しておきましょう。
そして、難しいと感じる質問は税理士に立ち会いを依頼し、答えてもらうようにしておくと安心です。
準備を怠らず、税務調査を円滑に終えられるようにしましょう。
※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。