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コラム
前回までは不服申立ての定義やその要件などについて紹介してきましたが、今回からは不服申立ての現状と請求認容の状況について紹介していきたいと思います。
まず早速異議申立てから見ていきたいと思います。発生件数は昭和53年度には7万件ほどでしたが、その後減少に転じて、平成16年度には4200件となりました。そしてさらに平成17年度以降は4300~5300件の間で推移しています。では最近はどうなのかといいますと、平成20年度のデータによれば発生件数は5359件となっています。
そしてその内訳は申告所得税事案が1581件(30%)、消費税事案が1833件(34%)、法人税事案が776件で(14%)となっており、各年のデータを比較してみてみると、どうやら近年は消費税に関する事案が高くなっているのがわかります。
また平成20年度における異議申立ての処理状況としては、5313件のうち最低限何らかの主張が通った件数は9%になっていました。(一部取消しが400件、全部取消しが68件)
次に審査請求について見ていきましょう。この審査請求について見ていく前にひとつ認識しておかなければならないのが、審査請求の性質です。審査請求は異議申立てに対して出た処分になお不服がある場合に、処分をした行政庁の上級行政庁に対して行うものです。つまり裁判でいうところの控訴に近いものになります。
そのため必然的に異議申立てよりは発生件数自体は少なくなります。実際の発生件数としては、昭和50年度には1万4000件となっていましたが、その後次第に減少し、平成3年以降は3000件前後で推移をしております。また平成11年度から20年度までの発生件数に関しては合計が約3万件となっています。
異議申立てと審査請求の現状や今までの実際の状況についてご紹介しましたが、世の中の大きな流れというものは、知っていると予測に役に立つものなので、頭の片隅においておいてくださいね。
さて次回は訴訟の概要と現状についてご紹介したいと思います。
※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。