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コラム
社債発行差金とは、社債の券面価格(満期時に償還しなければならない金額)と発行価格との差額のことをいいます。社債を発行するときに認識された社債発行差金は、金利と考えられています。
社債発行差金は、従来は、繰延資産として計上。社債償還の期限内で消却することとされていました。会社法や中小企業会計指針では、原則として、社債は債務額で計上することになっていますが、払込額と債務額が異なる場合には、適正な価額で計上し、差額を債務額に加減することもできます。
例:社債発行額→額面10,000円、払込額9,500円、期間5年とした場合
①額面で計上する方法
(借)現金預金 9,500 (貸)社債 10,000
(借)社債発行差金 500
※決算期の処理は、
(借)社債発行差金償却 100 (貸)社債発行差金 100
②実際の入金額で計上する方法
(借)現金預金 9,500 (貸)社債 9,500
※決算期の処理は、
(借)社債利息 100 (貸)社債 100
会社法では、資本金については「払込額基準」となっています。また、新株発行費等を控除することができるとしています。これは社債発行費も同じ考え方となりますね。
会社法では、新株発行費の処理に関しては、次の3つの方法があります。
①発生時に費用計上する方法
②繰延資産として処理する方法
③資本準備金から減額する方法
原則として①、例外として②と考えられていますが、会社計算規則では③を導入しています。これは、国際財務報告基準などでの扱いを先取りしたものです。会社計算規則のなかで、新株発行費を払込資本から控除するという処理方法を認めているのは、国際財務報告基準などの影響です。また、このほかに「包括利益」の概念など、現在わが国の会計基準や慣行にはないけれど、将来的に導入されるとみられるものについても規定しています。
繰延資産の支出の効果が期待できなくなった場合、一時償却をし、特別損失処理をしなかればなりません(原則)。 なお法人税法でも同様の取扱いをしているので、中小企業会計指針と税法での実質的な違いはないと考えてよいでしょう。