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相続対策・相続税務の基礎知識

広大地の評価額はどのように決まるか

今回は、広大地評価の概要をご紹介します。

①広大地とは

広大地とはその地域における標準的な宅地の地積に比べて著しく広大な土地で、開発行為を行うとした場合には、道路等の潰れ地が生ずるもの(大規模工事用地やマンション適地は除きます)をいいます。

②広大地補正率

広大地補正率は次の算式で計算します。ただし、0.35を下限とし端数処理は行いません。一般的には広大地に該当すれば、評価額が40%以上引き上げられることとなります。「広大地補正率=0.6-0.05×地積/1,000㎡」
<広大地補正率の例>
・地積:1,000㎡ 広大地補正率:0.55  ・地積:2,000㎡ 広大地補正率:0.50
・地積:3,000㎡ 広大地補正率:0.45  ・地積:4,000㎡ 広大地補正率:0.40
・地積:5,000㎡ 広大地補正率:0.35

③広大地の評価方法

広大地の評価額は、奥行価格補正率や側方路線影響加算率を使わずに、広大地補正率のみを使って計算します。このため、「間口の広さ」や「奥行の長さ」など、その土地の形状は一切考慮されません。
一般的には広大地評価の算式による評価額は、通常の奥行価格補正率などを使った評価額よりも小さくなります。しかし通常の評価による評価額の方が、広大地評価による評価額より小さくなる場合には、通常の評価方法によって計算した評価額を採用します。

「広大地の価額=正面路線価×広大地補正率×地積」
なお、この広大地の評価方法は、通常の評価方法との選択適用ではなく、評価対象地が広大地に該当する場合には、原則として広大地評価によることとなり、広大地に該当しない場合には、通常の評価方法によることとなります。
・対象地 → 広大地である → 広大地評価額<通常の価額 → 広大地評価による
・対象地 → 広大地である → 広大地評価額>通常の価額 →通常の評価による
・対象地 →広大地でない →通常の評価による

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。

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