COLUMN

コラム

資金調達の基礎知識

取引銀行と上手に付き合うためのヒント

中小企業にとって、銀行と上手に関係を築いていくことは、財務の安定化のためにも重要な課題のひとつではないでしょうか。
しかし、多くの経営者の方が、どうしたら上手に付き合っていけるのかわからないと思っていることも事実のよう。
今回は、中小企業がどのように銀行と付き合い、信頼関係を築いていけるのかについて、ご紹介します。

◎毎月定期的に試算表をつくる

多くの会社は、銀行に対して積極的に試算表を提出しているとはいいがたいのが現状のようです。
しかし、こちらから積極的に試算表を提出、報告することで、銀行は会社の状況をタイムリーに把握することができます。

また、会社の経営姿勢を評価してくれるというメリットもありますね。
毎月の提出が難しいなら、四半期(3カ月)に一度は提出するようにしてみてはいかがでしょうか。
試算表だけではなく、資金繰り表も併せて提出するとベターですね。

◎キーマンは支店長と融資課の課長・責任者

財務資料を提出する際には、営業担当者だけではなく、その上司や融資課の責任者(課長)にも同席してもらうようにお願いするとよいでしょう。
特に、融資課の責任者は、融資審査において決定権をもっている立場でもあるので、信頼関係が築けていれば、会社にとっても有利なことが多いはずです。

もちろん、最大のキーマンは支店長ですね。
支店長との関係を構築するためには、実際に会って、会社の現況を説明する機会を得ることが大切です。

たとえば、決算報告のタイミングを利用しましょう。
年に一度の決算報告の場に支店長の同席をお願いし、決算説明から会社案内、商品サービス案内、事業計画の説明などを行います。

◎長期的視野に立って金融機関と付き合う

このように定期的に試算表提出や決算報告を行っている中小企業はまだまだ少ないというのが現実です。

だからこそ、実行することに大きな意義があるといえるでしょう。
こうした取り組みを続けることで、親身なアドバイスを受けることができたり、スピーディな対応をしてくれたり、あるいは金融支援をより前向きに検討してくれるなど、銀行取引において非常に有利になるからです。
今すぐ結果を求めるというより、じっくりと腰を据えて、長期的な視野に立って取引銀行と付き合っていくことが大切ですね。

一方で、いざ融資獲得を!となったら、まずは事業融資の専門家に相談してみましょう。
準備が不十分な状態で融資申込をするのは、大切な時間とチャンスを無駄にすることになる可能性があります。
融資申込書類の書き方にも「コツ」があるのです。
当事務所では、元銀行員の事業融資エキスパートも擁し、「事業融資獲得支援」サービスを行っていますので、ご興味があればご相談ください。

※記事に含まれる情報は、記事作成時点のものとなります。