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資金調達の基礎知識

融資の際にチェックされる決算書のポイント① 流動資産

銀行が格付けを行ったり、融資審査を行う際、圧倒的に重視するのが「定量分析(※)」です。

※定量分析 → 具体的な数字に基づく分析のことであり、決算分析を中心とした財務内容の分析。

銀行は、数字による情報を重視して取引先企業を判断しています。その数字の大部分は、決算書の数字で判断されますから、決算内容が悪ければ、いくら素晴らしい事業計画書でもカバーしきません。決算書がいかに重要なものかを理解しておくべきでしょう。

◎実態を把握するためにチェックされる項目

「流動資産」流動資産とは、資産のうち、通常1年以内に現金化ができるものいいます。

代表的なものとして、「現金・預金」「売上債権」「棚卸資産」「短期貸付金」などがあります。

①現金・預金預金は通帳を確認すればわかりますが、現金は、実際の残高と違う数字が計上されているケースもあります。現実的にありえるボリュームが計上されていれば問題ありませんが、明らかに現金として持つような金額でない額が計上されていると、不信感を書い、決算書に対する信用を失いかねないので、できるだけ正確な処理を行うことが大切です。

②売上債権(受取手形・売掛金)売上債権が適正なボリュームで計上されているかどうかは、売上債権回転期間という指標を確認して判断されます。これは、売掛金や受取手形などの売上債権が何カ月分あるかを示す指標です。また、売掛金の回収サイトが業界平均に比べて長いか短いか、同業他社との比較も行います。業界平均サイトより長いという情報だけで、資金繰りの悪い会社だと銀行から見られることにもなりかねないので、注意しておきたいポイントですね。

③棚卸債権(在庫)在庫が適正なボリュームであるかどうかを判断するために、棚卸資産回転期間(在庫回転期間)が確認されます。
これは在庫を何カ月分もっているかということを示しています。棚卸資産回転期間が業界平均より長ければ、不良在庫が含まれていたり、売り物にできないが処分できずに残ってしまっているということが考えられ、資金繰りを悪くする要因になります。

◎短期貸付金

短期貸付金は、銀行から不良資産ではないかと疑われる代表的な資産科目です。きちんと返済を受けている場合は、説明と補足資料によって、きちんと説明する必要があります。同じように、仮払金、前払費用、前渡金などの勘定項目も、数字が目立つほど大きくなると、実質不良資産ではないかと見られることになるので注意しておきたいですね。

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