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コラム
銀行は、数字による情報を重視して取引先企業を判断しています。数字とは決算書に記載されているものが大部分ですから、決算書はなによりも重要なものといえますね。
固定資産は「有形固定資産」「無形固定資産」「投資その他の資産」の3つに分けられますので、それぞれのチェックポイントを確認しておきましょう。
①有形固定資産
土地、建物、建物付属設備、機械装置、車両などがこれにあたります。建物や機械装置、車両などは、減価償却費を経費に算入しますが、法人税法上、減価償却費の計上は任意とされているため、減価償却費を計上してしまうと赤字になる場合は、減価償却費を計上せず、表面上、黒字に見せることもあります。銀行はこうした現状を把握してるので、しっかりと減価償却がなされているかどうかを確認します。銀行の審査において、減価償却をせずに利益が出ているように見せても、結果的には法定償却の数字に引き直されるので、あまり意味がないことも理解しておきたいものです。
②無形固定資産無形固定資産には、特許権などの知的財産権やソフトウェア、営業権などがあります。たとえばソフトウェアでいえば、会社専用につくられたシステムである場合が多く、他社にそのまま転売することはほとんどできません。つまり対外的な価値はほとんどないということですね。もちろん、流通性があり、価値を明確に示すことができる場合は、資産価値を評価します。
③投資その他の資産長期貸付金、差入保証金、長期前払費用、保険積立金、投資有価証券、子会社出資金、関係会社株式などが計上されています。
繰延資産には、創立費や開業費、試験研究費、開発費、新株発行費、社債発行費などが計上されます。いずれもすでに支払ったものであり、本来は費用処理するべきものですが、減価償却と同様の趣旨で資産として計上。償却という形で費用として処理をすることが認められています。
なおこれらは「サンク・コスト※」であり、回収できるものではないので、これらの投資によって開発された技術などで投資回収を行っていくものとなります。つまり、繰延資産自体の資産価値を評価することはできないということです。
※サンク・コスト → 事業に投下した資金のうち、その事業を撤退したり、縮小したりしても回収不可能な費用のこと。「埋没費用」ともいいます。
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