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コラム
役員は、一度選ばれればずっとその職務についているわけではなく、それぞれに任期(職務に就いている期間)があります。任期が終わり同じ人が引き続き取締役になる場合も、「重任」の登録をしなければなりません。任期の途中で取締役などを辞めることもできますが、その場合は「辞任」の登記が必要になります。
取締役の任期は、原則2年とします。正確には、取締役に選任されてから2年以内に終了する最後の事業年度に関して、決算承認の決議がなされた定時株主総会が終わるときまでとなります。
また、監査役に任期は、原則4年。正確には、取締役の任期と同様です。
取締役および監査役の任期は、原則上記のようになりますが、譲渡制限会社(すべての株式に譲渡制限の規定をつけている株式会社のこと)の場合は、いずれも任期を10年まで延ばすことができます。取締役が自分1人の場合、任期を迎えるごとに登記する手間と費用のことを考えて、最長10年にしておくとよいでしょう。
次に複数のメンバーで設立する場合の注意点と任期について説明しましょう。
たとえば仲のいい友人同士や仲間うちで会社を設立するという話はよく聞きますね。複数人での起業は、お互いの強みを生かしながら、負担を分担して会社を運営していくことができるというメリットがあります。しかし、共同経営にはいくつかの難しい点もあります。経営を続けていく中で、互いの方針や理念が異なっていく可能性があり、場合によっては「袂を分かつ」リスクもある。それをはじめから念頭に置いておくことも必要ですね。
注意点のひとつは、出資比率です。株式会社では、資本金を出す割合、つまり持ち株比率が高いほど権限が強くなります。たとえば持ち株が3分の2以上であれば、会社内のほぼすべての事項を決定することができるのです。しかし、持ち株が50%ずつだと何も決めることができなくなってしまいます。さまざまな決め事を行う際、50%ずつだと双方とも過半数を押さえていないため、どちらかが折れない限り何も決定できず、経営が膠着してしまうリスクがあるわけです。リスクを避けるためにも、最低限、どちらかが51%所有している状態にしましょう。
もうひとつは任期の問題点です。役員を変更する場合の登記申請の手間と費用を考えると、役員の任期は長いほうがいいということなのですが、共同経営の場合には、互いの意見が合わなくなることもあるので、任期は短くしておくことをお勧めします。
※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。