COLUMN

コラム

会社設立の流れと設立書類ひな形

会社の名称(商号)を決める前には、他社で使われていないか調査すべし

商号の調査方法は次の4つがあります。

①インターネットや電話帳で検索する

②本店所在地を管轄する法務局に行き、商号調査をする

本店所在地を管轄する法務局(インターネットの法務局のホームページで調べることができます)に行けば、「商号調査簿」を調べることができます。法務局では、商号調査を行うことができるコンピュータが置いてありますので、「商号」そのもののほかに、キーワードで検索することも可能です。

③インターネットで「登記情報提供サービス」を利用して、キーワード検索を行う

登記情報提供サービス(http://www1.touki.or.jp/gateway.html)は、登記簿に記録されている登録情報をインターネットを利用して検索できる有料サービスです(キーワード検索だけであれば費用はかかりません)。ただし、商号だけでなく、具体的な登記情報まで見るときには有料になります。

④念のため、これからつくる会社と同じ住所・同じ商号の会社の「登記事項証明書」を法務局の窓口で取ってみる

取得できなければ、同じ住所で同じ商号の会社が存在しないということになりますね。

また、登記はできるけれど商号が使用できない場合もあります。「不正競争防止法」では、他人の著名な商号と同一もしくは類似の商号を利用することを禁止しています(著名表示冒用行為)。また、著名とまでいえなくても、ある地方において需要者の間に広く認識されている商号と同一もしくは類似の商号を使用するなどして、他人の商品や営業と混同させることも禁止されています(混同惹起行為)。


自分の商号を決めるときには、他人から「マネ」をしたとして損害賠償や差し止めの請求を受けることがないよう、他人の商号と「同一」でないことはもちろん、「類似」した商号を避ける必要があります。マネしたほうに「悪気」があったか否かを問わず、差し止めや損害賠償請求が認められる可能性もあるので、注意しましょう。

逆に、自分の商号を商標登録しておけば、他の人はその登録商標と同一または類似した商標を使うことができなくなります。つまり商標登録することで、他社に自社の製品などの名称をマネされて損害を被ったり、自社の信頼が損なわれたりするのを防ぐことができます。


商標を登録するには、特許庁に出願して審査を受けることになります。商標の登録方法などについては、特許庁のサイト(商標について)などを参照するほか、商標などの知的財産権の専門家である弁理士などに相談してみるといいですね。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。