【会社を作るにあたり資本金はいくらにすればよいの?というご質問への答え】
会社を作るにあたり資本金は1年でも構わないし、1,000万円でも構いません。銀行や取引先からの見た目もあるし、金額によって税金上の有利不利もあります。「じゃあいくらが適切なの?」というご質問への答えです。
お客様の状況
業種:コンサルタント
コンサルタント会社である分野のコンサルタントとして実績を積んできて、ついに独立です。勤務時代に貯めた自己資金は500万円ほど。そのうちいくらを資本金にするのか迷い中です。資本金が決まらないと会社を設立できませんからお困りでした。
- 黒川独立おめでとうございます。ついに独立ですね。
- 社長ありがとうございます。やるからには会社を作ってしっかりとやって行こうと思っています。今日はちょっと相談に乗っていただいてもいいですか?
- 黒川はい喜んで!
- 社長庄やみたいですね(笑)ではご質問させていただきますが、資本金はいくらにすればいいんでしょう?
- 黒川まず確認ですが、事業に必要な許認可ってないですよね?許認可の種類によっては資本金2,000万円以上など制限があるので
- 社長取ろうとしている許認可はないです。
- 黒川そうですか。では資本金の額は有利不利とお好みの話だけになります。まず、消費税のお話から話すと、会社を作って最初の一年はまず消費税は免税です。でも、資本金が1,000万円以上だと消費税の免税が受けられなくなります。また、均等割という赤字でも払わなければならない税金があるのですが、これも資本金が1,000万円を超えると増えてしまいます。だからよっぽどのことがない限り、資本金は1,000万円に行かないようにしたほうがいいです。
- 社長なるほど、1,000万円もお金がないので大丈夫です。
- 黒川いえ、お金を資本金にする以外にも、所有している車や備品を資本として出資することもできます。
- 社長なるほど、そんな方法もあるんですね。でも特にこれといったものは持っていないので大丈夫です。1,000万円未満で行きます。他にもポイントってありますか?
- 黒川資本金の額って法務局に行って謄本を取れば誰でも知ることができます。一般的に資本金の額は多い方が信頼度はアップします。この辺で何か気になることはありますか?
- 社長新規のコンサル契約にあたり、相手先に調べられる可能性はありますね。そうなると1円とかではさすがにまずいと思います。
- 黒川そういうことはよくありますね。1円とかはやめておきましょう。
- 社長じゃあ、1,000万円未満でそれなりの金額ってことになりますね。どのくらいを目安に知ればいいでしょうか?
- 黒川もし融資の可能性があれば、初年度の創業赤字分とか、運転資金半年分とか目安はあるのですが。銀行から融資を受けることはありますか?
- 社長まだ未定ですが可能性はゼロではないです。
- 黒川そうですか。では気を付けるのは、債務超過にならないようにすることです。初年度の収支はどのくらいになりそうですか?
- 社長黒字の自信はありますが、もしかしたら契約が来年にずれ込むかもしれないです。その場合、赤字ですね。赤字額は300万円くらいを見ています。
- 黒川さすが数字がしっかりイメージされていますね。資本金に入れると戻ってこないので、念のためお聞きします。自己資金は500万円ということですが、全部事業に使う資金と考えていいですか?
- 社長はい。
- 黒川では仮に300万円の赤字が出ても債務超過にならないよう、300万円強~500万円くらいの資本金にするのがいいと思います。
- 社長そうですか。では資本金500万円で行きます。何となくきりがいい感じです。500万円で会社を作る段取りをお願いします。
- 黒川はい喜んで!