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コラム
前回、資本経常利益率を分解する「売上高経常利益率」と「総資本回転率」についてお伝えしましたよね。これらは資本経常利益率を悪化させる原因にもなりうるもので、前回はその原因が売上高経常利益率だった場合の、さらなる要因を分析する方法をご紹介しました。今回はその原因が総資本回転率だった場合の、さらなる要因を分析する方法をご紹介しましょう。
おさらいになりますが、総資本とは会社を経営するために調達したお金やモノの合計額ですよね。これは総資産(会社を経営するために運用したお金とモノの合計額)と同額になっています。つまり、総資本は総資産に置き換えることができるのです。
よって、総資本回転率の計算結果が悪い場合に、その原因を追究する手段として、総資産を構成する項目の各回転率を使うことが一般的に行われています。
・総資産を構成する項目…現金預金、売上債権、棚卸資産、その他流動資産、有形固定資産、無形固定資産、投資その他資産 など
例えば、現金預金の回転率だったら、以下の計算式で算出できます。
・計算式 → 現金預金の回転率=売上高/現金預金
これは、現金預金をどれくらい効率よく使って売り上げを上げたかを表す数字で、計算結果が大きいほど効率がよいということです。
ここでは、C社の過去3期分の各資産回転率表の比較を例に、具体的な各回転率のの分析をしていきましょう。分かりやすいように、6つの資産の割合の欄にスポットを当てて見ていきます。
<C社の各資産回転率表(前々期)>
①現金預金の割合…10 ②売上債権の割合…10 ③棚卸資産の割合…25 ④その他流動資産の割合…16回 ⑤有形固定資産の割合…1回 ⑥有形固定資産の割合…20回
<BC社の各資産回転率表(前期)>
①現金預金の割合…10 ②売上債権の割合…6 ③棚卸資産の割合…13 ④その他流動資産の割合…16回 ⑤有形固定資産の割合…1回 ⑥有形固定資産の割合…20回
<C社の各資産回転率表(当期)>
①現金預金の割合…10 ②売上債権の割合…5 ③棚卸資産の割合…8 ④その他流動資産の割合…16回 ⑤有形固定資産の割合…1回 ⑥有形固定資産の割合…20回
売上債権の回転率と棚卸資産の回転率がだんだんと悪くなっていますよね。これ以外には変化が見られません。よって、この2つが総資本を悪化させる原因になっていたのです。つまり、売上債権が効率よく回収されていない、棚卸資産が効率よく回転していないということがこの分析によって分かったということです。
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