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経理に役立つ簿記知識

貸借対照表を分析する② 見方を覚える

前回は貸借対照表の構造をお伝えしましたよね。今回は貸借対照表の見方をご紹介しましょう。貸借対照表は、運用欄と調達欄に分かれていますが、そのどちらもさらに3つに区分されて表示されています。貸借対照表を分析するには、どう区分されているのかを知り、それに沿ってしっかりと見ていくことが大切です。

◎運用欄の3つの区分

左側の運用欄は「流動資産、固定資産、繰延資産」の3つに区分されています。
<流動資産>
現金預金をはじめ、短期貸付金、有価証券など「1年以内に現金化できる性質の資産」のことです。
<固定資産>
「1年以内に現金化するつもりのない性質の資産」のことです。固定資産はさらに性質別に以下3つに分けられます。
・有形固定資産…土地や建物など形のある資産
・無形固定資産…商標権や特許権などの形のない資産
・投資その他の資産…投資有価証券や返済を受けるまで1年を超える長期貸付金など
<繰延資産>
開業費などのように「すでにその代金は支払ったが、その経済的効果が将来に及ぶもの」のことです。

◎調達欄の3つの区分

右側の調達欄は「流動負債、固定負債、純資産」の3つに区分されています。
<流動負債>
短期借入金などの「弁済期限が1年以内の負債」のことです。弁済期限とは、例えば銀行などからの借入金の場合は、その返済期限のことです。
<固定負債>
長期借入金などの「弁済期限が1年を超える負債」のことです。
<純資産>
会社の元手である資本金や利益の保留累積額などのことです。

◎貸借対照表を見るポイント

・運用欄…運用は現金や預金が多い方がよいですが、他にどのような資産があるかもしっかりとみていくことが大切です。
・調達欄…調達はすべて純資産でなされているのがベストですが、資金が不足すれば負債が多くならざるを得ないので、その推移をしっかりと見ていくことが大切です。
このように各欄や各区分でしっかりと見るべきポイントをおさえることで、貸借対照表を効率よく正確に分析することができるのです。

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