COLUMN

コラム

経理に役立つ簿記知識

「仮受金」と「仮払金」の仕訳方法とは?

◎「仮払金」とは?

仮払金とは、どんなことにいくら使うか分からないけれど、先に支払うお金としての勘定科目です。どういうことかというと、例えば社員が出張に行く時に、その時点ではまだ何にいくら使うかというのは概算でしか分からないですよね。よってだいたいこれくらいあれば足りるだろうという額を先に渡しておくことがあります。この場合、仮払金という勘定科目を使います。そしてその後、金額や内容が確定したら精算し、勘定科目を確定させます。

◎仮払金の仕訳方法

<例:社員が出張するので、概算額6万円を社員に現金で渡した場合>
①結果を考える…現金6万円を支払った ⇒ 帳簿の貸方に「現金6万円」と記入
②原因を探る…仮払金 ⇒ 帳簿の借方に「仮払金6万円」と記入
       (まだ何にいくら使うか分からないので仮払金勘定で処理)

<例:出張から帰ってきたので清算を実施。交通費3万円、得意先の接待2万円がそれぞれ係り、残金1万円は現金で受け入れた>
①結果を考える…交通費3万円、得意先の接待2万円、残金1万円 ⇒ 帳簿の借方に「旅費交通費3万円」「交際費2万円」「現金1万円」と記入
②原因を探る…仮払金 ⇒ 帳簿の貸方に「仮払金6万円」と記入

◎「仮受金」とは?

仮受金とは、入金はされたが何の内容かが不明の場、原因が分かるまで使用する勘定科目です。例えば当座預金に入金があったが、内容が不明の場合などに使用します。

◎仮受金の仕訳方法

<例:当座預金に70万円の入金があったが、内容が不明の場合>
①結果を考える…現金70万円を受け取った ⇒ 帳簿の借方に「当座預金70万円」と記入
②原因を探る…仮受金 ⇒ 帳簿の貸方に「仮受金70万円」と記入
       (内容が不明なので仮受金勘定で処理)

<例:当座預金に70万円の入金が、売り上げによるものだと分かった>
①結果を考える…売上70万円 ⇒ 帳簿の貸方に「売上70万円」と記入
②原因を探る…仮受金 ⇒ 帳簿の借方に「仮受金70万円」と記入

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