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経理に役立つ簿記知識

掛け取引と「売掛金・買掛金」の仕訳方法

◎「掛け取引」とは?

取引の中には「掛け取引」というものがあります。掛け取引は「商品を売買した時の代金を後日回収・支払う」という約束の取引のことです。例えば、過去に何回も取引がある会社で信頼関係が成り立ち、得意先になっている場合などに、お互いの取り決めで行うことの多い取引です。掛け取引の場合は現金の増減が発生しませんが、仕訳をするときは「現金取引」を想定します。また、掛け取引を行うのは得意先なので、掛け取引をした時は「得意先元帳」という得意先名の帳簿を作り、そこにつけて管理します。

◎「売掛金」と仕訳方法

商品や製品を売り上げた時は、その場で代金を回収するのが基本ですが、後日回収するという掛け取引のことを「売掛金」といいます。よって仕訳は「商品を売り上げた時に掛け取引をした場合」と「掛け取引をした売上代金が入ってきた場合」の2つがあるということがポイントです。

<例:10万円の商品を売り上げた時に、掛け取引をした場合の仕訳>
①結果を考える…売上代金10万円を現金で受け取った(と考える) ⇒ 帳簿の借方に「売掛金10万円」と記入
        (この場合「現金」という勘定科目ではなく、実際はまだ現金は回収していないということを表す「売掛金」という勘定科目を使います)
②原因を探る…商品を10万円分販売した ⇒ 帳簿の貸方に「売上10万円」と記入

<例:掛け取引をした売上代金10万円が入ってきた場合の仕訳>
①結果を考える…売上代金10万円を現金で受け取った ⇒ 帳簿の借方に「現金10万円」と記入
②原因を探る…売掛金の10万円を回収した ⇒ 帳簿の貸方に「売掛金10万円」と記入

◎「買掛金」と仕訳方法

商品や製品を仕入れた時は、その場で代金を支払うのが基本ですが、後日支払うという掛け取引のことを「買掛金」といいます。仕訳は売掛金の反対と考えれば簡単。「商品を仕入れた時に掛け取引をした場合」と「掛け取引をした仕入代金を支払った場合」の2つがあるということがポイントです。

<例:5万円の商品を仕入れた時に、掛け取引をした場合の仕訳>
①結果を考える…仕入代金5万円を現金で支払った(と考える) ⇒ 帳簿の貸方に「買掛金10万円」と記入
        (この場合「現金」という勘定科目ではなく、実際はまだ現金は支払っていないということを表す「買掛金」という勘定科目を使います)
②原因を探る…商品を10万円分仕入れた ⇒ 帳簿の借方に「仕入5万円」と記入

<例:掛け取引をした仕入代金5万円を支払った場合の仕訳>
①結果を考える…売上代金5万円を現金で支払った ⇒ 帳簿の貸方に「現金5万円」と記入
②原因を探る…買掛金の5万円を支払った ⇒ 帳簿の借方に「買掛金5万円」と記入

※記事に含まれる情報は、記事作成時点のものとなります。

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