COLUMN

コラム

顧問税理士の選び方

顧問税理士の活用法 「経営計画作りのサポートを得る」

<経営計画は、まず利益計画から>

たとえばあなたが1年後に100万円の車をキャッシュで買うとします。
これを実現するためには、年収から1年間の生活費を差し引いて、手元に100万円残す必要があります。
つまり、100万円=年収―生活費
ここから、生活費が年間250万円だとすると、年収は350万円以上必要であることがわかりますね。実はこの中に「経営計画」の基本的な考え方がすべて入っているといっても過言ではありません。

通常、経営計画を立てる際は、ほとんどの経営者が売上目標を最初に考えるものです。しかし、これでは目標達成は難しいといえます。
では先にあげた式のように、まず100万円という利益を決めてから売上目標を定めると、どうでしょう?利益をいくらだすかがあらかじめ数値としてでているので、その利益額に経費をプラスして売上目標を決めていく、という現実的な計画を立てることができます。
つまり、本当に目標を達成したいのなら、経営計画はまず利益計画から、というのが正しい順序だといえるのです。

経営計画の前提となるのは、決算カウンセリングです。経営計画を立てる際、未来の達成可能な利益と経費の金額を計算するには、決算書の各数字を税理士とともに検討していく必要があります。
では、ここでひとつ質問です。
会社の経営計画は、社長と社員だけでつくることができると、お考えでしょうか?
経営計画は、前期の実績をみながらつくるものであり、決算書をみると複雑な数字が多数でてきます。
社長と社員だけで考えた経営計画だと、会社への理想や思い入れがあるため、どうしても数字を曖昧にしてしまいがちなところがあるのが事実。ときには単なる抽象論に陥ってしまう危険性もはらんでいるのです。

ここで重要になるのは、やはり顧問税理士の視点となります。

なぜなら、税理士は社外の人間であるため「利益計画に基づいた経営計画」を客観的にアドバイスすることができるからです。
つまり、税理士を活用すれば、社長や社員が持つ夢に、日付と金額を入れることができるのだといってもいいと思います。目標を達成する期限と数値を明確に決めることで、その間に何をやるべきかという「行動計画」も明らかになってくるでしょう。

このように、経営計画とは、利益計画と行動計画の両方を決めなければならないものとなります。