COLUMN

コラム

顧問税理士の選び方

万が一、顧問税理士とトラブルになったときに円満解決するための方法

<時には税理士とトラブルになってしまうことも>

依頼人と税理士。いくら信頼しあっていても、ときには思いもかけないトラブルが起こってしまうことも。

依頼人は「少しでも税金を安くしたくて税理士を雇っているのに、あまり効果が感じられない」と感じ、一方で税理士は「あらゆる知識や経験を総動員して適切な節税をしているのに、そんな努力も知らずに効果がないだなんて…」と思う。
このようなトラブルの場合は、基本的には互いの話し合いで解決できると思います。
お互いが思い切って腹を割り、納得いくまでとことん話し合えば、たいていのことは収まりがつくものなのです。

しかし、厄介なのは税務業務での意見の違いの場合です。
たとえば「この領収書は、経費算入できるはず」「いえ、それをするなら〇〇という正しい税法上の決まりの場合もあるのでは?」
というように、経営者には経営方針が、税理士には税理士としての仕事へのプライドがあるため、話し合いだけでは解決できない場合がでてきてしまいます。

仮に税理士のほうに問題があれば、経営者はいったんその不満を腹のうちにおさめ、決算が終わってから税理士の交替を検討することをオススメします。もちろん決算までに十分な時間がある場合は、それを待たずともけっこうです。

明らかに税理士がミスを犯した場合

税理士が必要な手続きや税法上の特例などを失念し、依頼人がそのミスにより、本来なら支払わなくてもいい多額の税金を支払ってしまったときなどがそうです。
このような場合は、話合いや税理士を替えるということだけで済む問題ではないため、弁護士に頼んで民事訴訟をするという方法があります。

訴訟まで発展するようなケースはごくまれですが、このような事態が決して起こらないとは限りません。
普段から、何事も税理士まかせにせずに、些細なことでも連絡したり確認をとったりして、コミュニケーションを円滑に保ちましょう。
そうすれば、税理士ともめるというような事態はおおむね避けられると言えるでしょう。

<別れ際は円満に>

なお、これまで契約してきた税理士と円満に別れるために気をつけておきたいこと。まず、次の税理士を見つけてから契約解除を申し出ること。それから、契約解除の理由ですが、なにも本当のことを言う必要はありません。
「親戚が税理士として独立した」「大口取引先から同じ顧問税理士にしてくれと言われた」などの理由を用いることで、相手のプライドを傷つけずにスムーズに別れることができると思われます。薄謝でいいので金一封包んでもよいでしょう。できる限り穏便に感謝を忘れずに、が鉄則です。