COLUMN

コラム

顧問税理士の選び方

いい税理士を選ぶポイント 「税務署よりも社長の味方になってくれるか」

<税務署と戦う弁護士は……たくさん存在します!>

経営者の中には、過去に税理士の能力を疑うようなひどい経験をされてきた方もいらっしゃるかもしれません。
「税理士には期待していない。裏切られることのほうが多かった。だから高い金を払って契約するよりも、自分でやって、税務署が来たらそのときはあきらめる」という話も耳にしたことがあります。

たとえば、月次決算や申告書を作成し自信を持って税務署に提出しても、調査が来るたびに、ささいな点を指摘され、修正申告ばかりさせられる。
日頃は社長の味方というような顔をしておきながら、いざ税務署が来たとなると「社長、それはダメですよ!」と手のひらを返したような態度をとる。

確かにこのような税理士にあたってしまったなら、報酬を払って契約する経営者側からすれば、たまったものではないでしょう。
しかし、社長の味方となり、税務署と戦ってくれる税理士というのはたしかにたくさん存在するのです。

<税理士も、法律家なのです>

税理士というのは、税法全般の専門家。つまり法律家であるともいえるのです。
弁護士は、依頼人から弁護を依頼されれば、一生懸命知恵を絞り、依頼人とともに戦います。税理士も同じ法律家ですから、経営者のために税務署と戦ってくれる人は実際にたくさんいるのです。

戦っている税理士というのは、戦い方を知っています。

たとえば、税務署からある点で見解の相違が発生し、修正申告するよう強要されたとしましょう。
そんな時に戦う税理士ならこんなふうに切り返すかもしれません。「それは納得できません。平成○○年〇月○日の△△高裁の判例にある通り、おっしゃる指摘はこれに該当しますので、不適当だと思います」。
このように税法の法律家として、過去の有益な判例などを出して戦ってくれるのです。

つまり戦う税理士と、そうでない税理士の違いは、税務署に指摘された際に「根拠が示せるかどうか」につきます。

このようにちょっとした根拠を示すことができない、もしくはそれを嫌がる税理士が、これまで経営者のみなさんを苦しめることがあったかもしれません。
しかし、お客様のために全力で戦うという信念を持っている税理士は、多くいることをぜひ知っておいていただきたいと思います。