COLUMN

コラム

顧問税理士の選び方

税理士に頼むのと公認会計士に頼むのはどちらが“いい”という関係なのか

<公認会計士とは?>

まずは公認会計士について簡単に説明しておきましょう。

公認会計士の資格は、一般的に司法試験や国家公務員Ⅰ種試験と同等の難しさであるといわれています。
また、公認会計士の資格を持っていれば、税理士登録することによって、税理士業務を行うことができます。そのため、公認会計士のほうが、税理士よりもレベルが上だと思っている経営者の方もいらっしゃるでしょう。
ですが、これは間違いです。

公認会計士の資格の論文試験の必須科目は、会計学・監査論・企業法・租税法。選択科目は経営学・経済学・民法・統計学です。
たとえば租税法では、法人税法、所得税法、消費税法の3つが主な内容となっているため、単に公認会計士の資格をもっていても、他の税法については詳しくない場合があるのです。もちろん試験だけがすべてではないことも事実。しかし単純に「公認会計士は、税理士よりもレベルが上」だと考えるのは避けたほうがいいといえます。

<大きく分けて、大企業の税務と会計をみるのが公認会計士、中小企業は税理士に>

公認会計士の<公認>とは、<国(公)>が<上場企業>の監査をすることを<認めた>人という意味です。
上場企業は、株主兼社長という個人企業ではありません。たくさんの株主をはじめとする企業の利害関係者すべてに対して責任があります。
ですから「うちの会社は正しい経営をしています」と証明する必要があるため、第3者が上場企業にふさわしいかどうかを監査しなければなりません。これを担当するのが公認会計士というわけです。

大きく分けて、大企業の税務と会計をみるのが公認会計士、中小企業は税理士と思っていて問題はないと思います。
公認会計士は、大きな監査法人などに所属している場合が多いため、費用の面などを考えても、中小企業には税理士、もしくは公認会計士が設立した税理士事務所(もしくは会計事務所)がふさわしいといえるのではないでしょうか?