COLUMN

コラム

顧問税理士の選び方

パソコンを活用しているか否かと“いい税理士”かは関係あるのか

<IT環境が整っていない税理士事務所は論外>

パソコンを活用しているか否かというのは、その税理士事務所にIT環境が整っているかどうかの問題といったほうがいいでしょう。
昨今でもまだまれに、記帳を手書きの伝票でしか対応してくれない事務所があったり、メールで連絡がとれないといった税理士がいます。
しかし、このような税理士と税理士事務所は論外といえるでしょう。
今やIT環境の設備は顧問先企業のためにも必須です。

例えばこんな例があります。
ある会社の顧問税理士はメールを使用できないので、顧問先は「連絡はファックスにしてほしい」と言われていました。律儀な社長さんは言われた通りすべてファックスでやりとりをしていたのですが、実はこれが面倒でたまりませんでした。
その上、メールならパソコンに保存されますが、ファックスは肝心なときにその用紙を見つけられないことも。
結果、最終的にこの社長さんは顧問税理士との契約をやめ、IT環境が整備されている事務所と契約しなおすことに。
それによって問題は解決しました。この社長さんはこれまでずっと一人の顧問税理士しか知らなかったため、相手の言うがままになっていたのです。

<会計ソフトを変更するときは慎重に>

最近では会計ソフトを自社で導入している企業が多いため、税理士がその会計ソフトに対応してくれるかどうかも大事な問題となっています。
実際、税理士の中には、自分の事務所で使用している会計ソフトに無理やり変更させるところも。
例えばこんな例があります。
「今お使いの会計ソフトよりもっといいソフトを知っていますから、そちらに変えてください」と強くすすめるため、顧問先はそれに従いソフトを変更しました。
ところがしばらくして「どうもこの税理士とはあわないな」と思った社長さんは、顧問契約を解除。
しかし自社の会計ソフトをいったん破棄して税理士と同じソフトにあわせていたため、元に戻すのにとても苦労したそうです。
このように、もし会計ソフトを変更するといった場合は、まずその税理士と本当に長くやっていけそうかを判断したうえで、変更するのが賢明だといえます。

IT環境の整備は、いい税理士選びのための必須項目。
整備されてない税理士事務所とは、契約の打ち切りや、契約条件の変更などを考える必要があるといえるでしょう。