仮想通貨の確定申告、税理士に任せた方がいいの？

2017年2018年とずいぶん馴染み深い存在となった仮想通貨。実際に購入して、取引を行っているという方も多いのではないでしょうか。
さて、そうなると気になってくるのが確定申告です。一般的なサラリーマンなら、仮想通貨取引のような副収入で得た利益が20万円を超えると確定申告をする必要が出てきます。

〇確定申告、分からなければ税理士に相談を

ただこの確定申告、事業をされた経験がないといったい何をどう行うのか見当もつきませんよね。今回の仮想通貨で初めてこのような副業にチャレンジした方にとって、1つの大きな関門となりそうです。

しかし、確定申告は納めるべき税金の額を決定するために必ずやらなくてはならないものです。確定申告をしないと正しい納税が行えず、「無申告加算税」などの本来払う必要のなかった税金までをも支払うことになるからです。

全くどうすればいいのかわからない…そんなときには税理士に相談してみましょう。
「税理士に依頼なんてなんだか大げさすぎるし、しかもお金もかかりそう……。」そんなイメージをお持ちの方も多いと思います。そこで、次章では特に仮想通貨取引に関する確定申告を税理士に依頼するメリットについて紹介していきます。これを読んでから確定申告をどうするのか判断しても遅くないですよ。

○プロである税理士に任せた方がいいメリット

メリット―1
仮想通貨に関する制度はまだまだできたばかりで、これを熟知し、税務署から文句を言われないように計算して確定申告をするのは難しいことです。確定申告が必要になる条件は20万円超えの利益を上げること、という話をしましたが、どこからどこまでが確定申告の対象となる利益なのかを判断することは難しいでしょう。果たして自分の利益はいくらで、確定申告をしなければいけないのか、それともしなくてもいいのかでつまずいてしまう人も中にはいます。結局確定申告をしないでいたら税務署が調査にやってきた、なんてことになったら目も当てられません。
ですから、20万円と言わずとも、ある程度の利益が出ているのであれば一度税理士に話を聞いてみましょう。「確定申告が必要かどうかの微妙な判断が可能」というのが、第一のメリットです。

メリット―2
その結果実際に確定申告が必要だと判断したら、詳しい計算は税理士に任せてしまいましょう。普通に働かれている方だと確定申告に割く時間もなかなかないはず。そんな中でかなり複雑な仮想通貨の取引を計算していくのには多くの作業時間がかかりますし、ミスも生じやすくなります。「面倒な作業の代行を頼める」、これが第2のメリットです。

メリット―3

最後のメリットは、節税に関する様々な方策を知ることができる、ということです。例えば以下の2つは経費として計上できるのですが、ご存知でしたか？

・仮想通貨を勉強するために購入した書籍代
・仮想通貨に関するセミナー代、交通費

経費にしていいものをしっかりと理解して、ちゃんと経費として計上する。これも節税方法の1つです。

それから利益が大きくなってくると、法人化して法人事業者として取引を行っていった方がいいケースもあります。仮想通貨取引による利益は雑所得なのですが、法人になって法人事業としてその利益を申告すれば税率の面でかなりの優遇が受けられる可能性があるからです。この判断もプロ目線でのアドバイスがあると安心です。

〇税理士への依頼は、早い方がお得です

このように税理士に確定申告業務を依頼することにはたくさんのメリットがあります。
そして実は、こうしたアドバイスを受けるための税理士費用も、経費の1つとして計上することができるのです。税理士に依頼すれば、楽に税額を減らすことができるかもしれません。

もしこの記事を読んで「お願いしてみようかな」と思われたのであれば、ぜひお早めにご相談ください。次の確定申告の締め日は今年末ですが、直前だと出来る節税方法も限られてしまいます。余裕をもって相談することをおすすめします。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。