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コラム
経営者や経理担当の方にとって節税対策を考えることは、とても大切なことですよね。
今回、取り上げる事例は、節税のために中古車を購入するというものです。
実際のところ、中古車を購入すると節税になるのでしょうか。
このケースで問題になるのは、中古車の耐用年数です。
自動車の耐用年数は、新車の場合は6年ですが、中古車の場合は、下記の算式により、求めることになっています。
〈自動車の耐用年数と定率法の償却率〉
●新車の場合
耐用年数6年(定率法の償却率0.333)
●中古車の場合
1)法定耐用年数の一部を経過した場合
耐用年数=(法定耐用年数−経過年数)+経過年数×20%
1年落ち 耐用年数5年(定率法の償却率0.400)
2年落ち 耐用年数4年(定率法の償却率0.500)
3年落ち 耐用年数3年(定率法の償却率0.667)
4年落ち 耐用年数2年(定率法の償却率1.000)
5年落ち 耐用年数1年(定率法の償却率1.000)
2)法定耐用年数の全部を経過した場合
耐用年数=法定耐用年数×20%
6年落ち 耐用年数2年
7年落ち 耐用年数2年
※計算により算出した年数に1年未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、その年数が2年に満たない場合には2年となります。
例えば耐用年数が2年なら、定率法の償却率は、上記の算式のように1.000です。
つまり期首に取得し、1年間使用すれば、取得価額の全額を償却することができるわけですね。
中古の外車を期首に500万円で購入すれば、500万円全額が会社の経費になるということです。
また、今期は業績がよかったが、来期は落ち込むという場合、今期の始めに4年落ちの外車を500万円で購入し、来期に400万円で売却したとすると、今期は500万円の経費を計上することができます。
そして来期は400万円の固定資産売却益を計上することになりますが、来期は業績が落ち込むとすれば、法人税はかからなくなるのです。
以上のことから、中古外車を購入し売却することにより、利益の繰り延べができ、中古外車を業績のいいときに購入、業績が悪くなったら売却することによって、節税が可能になるということですね。
4年以上使用した中古車なら、どんな車種でも2年で償却することができるので、節税効果があります。
中でも高級外車などは、値段の落ち方が遅く、中古車でも価格が高いので節税効果が大きいといえるでしょう。
なお、4年落ちの中古車を期末に購入した場合は1カ月分しか償却できないので、今期の節税を考えるなら、できるだけ事業年度の始めに購入したほうがいいということを覚えておくといいですね。
※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。