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コラム
中小企業の経営者にとって、自分を対象にするものを含めた「役員報酬」をどのくらいに設定するかは、頭の痛くなる話題ではないでしょうか。今回は、役員報酬を決める際の注意点について詳しく解説します。また利益の何パーセントが妥当なのかという、経営者にとって気になる点についても触れていきます。
中小企業の経営者は、役員報酬を決める際の注意点として、以下の点をおさえておくとよいでしょう。
・税金や社会保険料とのバランスをとる
役員報酬を設定する際に忘れてはいけないのは、さまざまな税金とのバランスをとることです。役員報酬が高くなればなるほど所得税や住民税も高くなりますし、社会保険料の負担も大きくなります。社会保険料は労使折半ですから、社会保険料が高くなるということは、個人と会社、どちらの負担も大きくなるということです。
しかしだからといって、役員報酬を下げればいいというわけではありません。役員報酬は会計上は損金にできるため、役員報酬を下げるとそれだけ会社の経常利益が多く残ることになり、今度は法人税が高くなります。
どのようにすれば最も効率的に節税でき、個人にも会社にも多くのお金が残るかは、会社の状況によって異なります。自社にとって最適なバランスを探しましょう。
・借り入れの際に困らないようにする
融資に限らず、オフィスを借りたりリースを利用したりと、会社経営には借り入れがつきもの。そして会社で借り入れを行う際には、必ず代表取締役が保証人になる必要があります。その際に代表取締役の収入、つまり毎月の役員報酬が少なすぎると、借りたいだけのお金等を十分に借りることができなくなってしまう可能性があります。
今年は何をいくらくらい借りることになるのか、その保証人としての与信に足りるにはどのくらいの収入が必要なのかを想定して、役員報酬の金額を設定しましょう。
役員報酬の目安として、利益の何パーセントが適切かという明確なルールはありません。したがって、企業によって適正な金額は異なるため、一概に何パーセントとは言えません。
中小企業の公平な役員報酬相場を計算するには、何かしらの報酬分配基準が必要になります。役員報酬の分配基準があれば、役員報酬の決め方の透明性が高まるだけでなく、自身の役員報酬の妥当性を検証することできますし、社員に対しても役員報酬の公平性を示すことができます。
役員報酬の分配基準としての指標は「付加価値配分比率」がおすすめです。付加価値分配比率とは、付加価値に占める人件費の割合のことです。付加価値は「売上によって生み出した価値」のことを指し、いくつかの算出方法があります。
簡単に言えば、付加価値分配比率は「会社の利益をどの程度人件費に分配しているか」を見るための指標であり、この割合が大きいほど給与・報酬は高くなりますが、会社の利益を圧迫するリスクがあります。反対に、割合が小さいほど給与・報酬は低くなります。
役員報酬は単純に「利益の何パーセント」と決めてしまうのではなく、付加価値分配比率を参考に、自社の利益と労働力のバランスを考慮した上で決定することが大切です。
役員報酬は会社の経営にも大きくかかわります、役員報酬の金額によって税金や社会保険料がどのくらいかわるのか、自社にとって適切な役員報酬はどのくらいなのかなど、疑問が生じたら税理士へご相談ください。 さきがけグループでは、税務顧問や財務コンサルティングなどのサービスを通じて、企業経営をさまざまな角度からサポートしています。ぜひお気軽にお声がけください。