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コラム

日本の企業の99.7%は中小企業ですが、起業から10年後も生き残れる会社は約6.3%に過ぎないという厳しい現実があります。自社の経営が順調であっても、取引先の倒産に巻き込まれる「連鎖倒産」のリスクは常に隣り合わせです。
そんな「もしも」の事態に備えつつ、高い節税効果を得られるのが「中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)」です。本記事では、制度の概要から2024年の税制改正に伴う重要な注意点まで、プロの視点で解説します。
取引先が倒産し、売掛金などの回収が困難になった際に、連鎖倒産や経営難を防ぐための共済制度です。
① 掛金が「全額損金」になる高い節税効果
月額5,000円から20万円(最大800万円まで)の範囲で設定でき、その全額を損金(個人事業主は必要経費)に算入できます。
② 決算対策としての「前納」活用
1年分を前納することで、その期の損金として一括計上できます。突発的な利益が出た際の「駆け込み節税」として有効です。
③ 40カ月以上の加入で「返戻率100%」
自己都合の解約であっても、40カ月以上掛金を納めていれば、支払った総額が100%戻ってきます。
2024年3月に成立した改正法により、令和6年(2024年)10月1日以降の運用が厳格化されました。
エビデンスに基づく注意点: 以前は「一度解約して利益を出し、すぐに再加入して再び節税する」という手法が可能でした。しかし現在は、解約から2年間は、再加入しても掛金を損金に算入することができません。
「解約して一旦リセットしよう」と安易に考えると、その後2年間は節税メリットを享受できなくなるため、解約のタイミングは慎重に判断する必要があります。
倒産防止共済は「出口」の設計が最も重要です。
手続きは金融機関の窓口で行いますが、稀に窓口担当者から「自社の融資や他の保険」の営業を受けるケースがあります。
加入の目的はあくまで「共済への加入」ですので、迷わず手続きを進めることが肝要です。また、決算月ギリギリに前納を希望する場合は、振込のタイミングや書類の不備で翌期の扱いにならないよう、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
中小企業倒産防止共済は、正しく使えば最強の「防衛」と「節税」のツールになります。しかし、最新の税制改正により「とりあえず解約」のリスクは非常に高くなっています。
「今解約しても損をしないか?」「いくら積み立てるのが最適か?」など、貴社の財務状況に合わせたシミュレーションが必要です。不安な方は、ぜひ一度さきがけ税理士法人までご相談ください。