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コラム
経営者なら誰しも、どのようにすれば自社が安定して成長・経営できるか日々頭を悩ませているかと思います。さて、安定した経営を持続させるために必要な事とは何でしょうか?そのために必要な事は健全な財務体質です。
今回は、会社の健康状態ともいえる財務についてのお話です。
会社の財務体質の健全さを人間の健康に例えるとすれば、大きく違うのは「自然治癒力」があるかどうかです。人間の場合、多少の不具合は自然治癒力によって治りますが、会社の場合はそううまくいきません。小さな経営的異常であっても、放っておけば大きな問題になることがあります。
人間の場合、健康を維持するためには、定期的に健康診断や人間ドックに行き、体の不調があれば早いうちに見つけて改善することが将来のためになります。これは会社の場合でも同様で、財務体質を健全に保つためには定期的に「財務分析」を行なうことで、今どのような経営状態にあるのかをチェックすることが大切です。
財務分析とは、損益計算書や貸借対照表などの数字に基づいて、会社の収益性、安全性、生産性、成長性を確認し、業界内や競合他社などと比較することです。
会社の財務状況を表す指標ごとに、財務分析を4種類に分類することができます。
①収益性分析
粗利率や売上高営業利益率を指標に、企業がどれだけ利益を出すことができるかを分析します。
例えば、売上高が高く粗利率や売上高営業利益率が低いケースでは、仕入れにコストをかけすぎていたり、営業の効率が悪いといった状況であると分析できます。
②安全性分析
流動比率や自己資本比率など、さまざまな指標から会社の支払い能力を分析します。これらの指標は金融機関での融資審査でも見られることが多く、経営が不安定でないかをチェックするために役立ちます。
③生産性分析
設備や従業員など、会社の持つリソースを無駄なく使えているかを分析します。
会社の生み出した付加価値(経常利益、人件費、賃貸料などの合計)を従業員の人数で割り、従業員1人当たりがどれだけの付加価値を生み出しているかがわかる「労働生産性」を指標に判断します。
④成長性分析
前期と比較して売上高がどの程度伸びたかをみる増収率、経常利益がどれだけ伸びたかをみる増益率を主な指標として、会社がどのように成長してきたか、今後どのように成長していくのかを分析します。また、売上高研究開発比率を用いて、研究開発にどれだけの投資ができているかを見て将来の増収を予測するという方法もあります。
前項では、財務分析のために使う指標などをご紹介しました。ここでは、財務分析において特に押さえておくべきことをご紹介します。
・過去と現状の比較を行う
現状の数値ばかりを見ていては、将来を予測することができません。過去と比較して良くなっているのか、悪くなっているのかを把握しましょう。
・比率分析と実数分析の両方を使う
比率分析は「〇〇率」のような割合を見て分析すること、実数分析は売上高などの数値をそのまま見て分析することです。事業の規模感などを正確に把握するためには両方を使うことが必要です。
・他社との比較を行う
自社の中だけでなく他社と比べることももちろん大事です。しかし、自社と他社では、規模・組織・営業スタイルなどが異なります。必ずしも同じ条件下で数値比較ができるとは限らないので注意しましょう。
分析に必要な材料を揃えたら、それらの指標をどのように見て今後の経営方針へ反映するかが重要となります。会社の健康診断を欠かさずに、安定した財務体質へと改善していきましょう。
さきがけ税理士法人の「財務コンサルティングサービス」では、財務分析に基づいた経営計画の立案・履行サポートを行なっております。ぜひお気軽にご相談ください。