【どうやって節税をすればいいの?というご質問への答え】
儲かってくると節税をしたくなると思います。節税の本を開くと、そこには様々な種類の節税方法がずらり。「種類がたくさんありすぎてわからない。どの節税をやればいいの?」というご質問への答えです。
お客様の状況
業種:介護事業
開業4年目。最初はなかなか利用者さんが集まらなくて苦しかったたけれど、最近では認知度が上がり定員まで埋まるようになってきました。これに伴い、利益も出るようになってきました。第4期目の決算前の打ち合わせです。納税には前向きですが、節税のことを知りたいとのことです。
- 黒川4期目にして安定的な黒字が出るようになりましたね。おめでとうございます。今ままで大変でしたね。よくこらえられたと思います。
- 社長そうですね。何度やめようと思ったことか(笑)
- 黒川いやいや、最初からけっこう自信満々だったじゃないですか。予定通りなんじゃないですか?
- 社長まあ、本当はもっと早く黒字化したかったけど、許容範囲内ですね。
- 黒川ところで、今期の決算は本当にいい数字ですごく利益が出ています。すごいですよ。
- 社長ありがとうございます。もしかして、ついにウチも憧れの節税ってやつをやるタイミングですか?
- 黒川そうですね。利益が500万円ほど出ていますから税金はざっと150万円ほどでしょうか。節税してもいいと思いますよ。
- 社長やっぱり。実はそういうこともあろうかと、節税の本を買って読んでおいたんですよ。用意がいいでしょ。
- 黒川さすが行動が早いですね・・・(笑)
- 社長本を読んだものの、たくさんの節税法が載っていて、どれをやればいいかわからないんですけど、どうすればいいですか?
- 黒川そうですね。会社の目的に応じた節税法をやるのがいいです。やみくもに本に載っている節税法を片っ端からやるのでは大損します。
- 社長そうなんですね。
- 黒川節税をするということは、お金が出ていくということです。無駄な節税法を取るくらいなら、何もしないほうがいいです。税金を払ったって7割以上は手元に残りますからね。
- 社長知人の社長仲間は「税理士から何か好きなものを買っていいよ」と言われたって言ってましたけど。
- 黒川いや、絶対に止めたほうがいいです。
- 社長じゃあ、どんな節税がいいでしょうかね?
- 黒川社長の会社と社長のタイプを考え、4つほどいい案を考えてあります。今期はとても良い数字でしたが、まだまだ4年目で資金を貯めておきたいです。資金を貯める方法としては、役員報酬をアップさせ社長個人で資金をプールしておくこと。もしくは、納税した上で会社に資金を残しておくことでもいいと思いますよ。これが1つ目です。節税になっていなくてすみません・・・。
- 社長なるほど。でも大事ですね。資金がないと気持ちに余裕が無くなりますからね。私個人にプールするのと会社にプールするのではどちらがいいでしょうかね。
- 黒川個人の税金の税率、会社の税金の税率を考えると、会社の方がちょっとだけ有利ですね。次の事業所の展開の時に融資を受けるかもしれないですよね。ですから会社にプールして決算書を良くしておくという意味でも会社のほうがいいと思いますよ。
- 社長なるほど。じゃあ今年はその辺を重視しつつ、でも何かしら節税したいです。
- 黒川2つ目は頑張ってくれたスタッフさんへの労いがいいのかなと思いました。現場は大変ですよね。現場を支えてくれたスタッフさんへ決算賞与とか、宴会とか、社員旅行とか何か喜ぶことを提供して差し上げればいいのかなと思いました。
- 社長実は私も考えていました。利用者さんがいるので社員旅行が厳しいですが、決算賞与と美味しい食事あたりを提供したいと思っていました。
- 黒川では決まりですね。きっとスタッフさん喜びますよ。
- 社長3つ目以降はどんなのがあるんですか?
- 黒川はい。3つ目は社長の身の回りを固めることです。例えば生命保険などですね。ご家族もいらっしゃるので、社長に何かあった時にご家族が困らないようにしてあげるのも大事なことだと思います。また、社長に何かあったとき、スタッフさんも困ります。ですから保険で備えようということです。社長の仕事は激務なのでしっかりと備えたいです。これは早めがいいと思いますよ。
- 社長そうですね。実は不安に思っていました。ちょっとこれについては提案していただけますか?
- 黒川わかりました。あと社長の身の回りを固めるという意味では、社長の退職金の積み立てということもありかと思います。民間の生命保険や、国がやっている経営セーフティ共済というものを使います。これについてはそんなにすぐにというものではないと思います。
- 社長そうですね。来期はもっと頑張りますので、来期以降にしましょうか。
- 黒川4つ目は会社の成長のための先行投資です。環境の整備だったり、コンサル費用だったり、広告であったり、ホームページであったりと、来期以降につながるようなものを使うという発想です。
- 社長なるほど。確かにやりたいことはたくさんあります。でもこれらも来期以降としたいと思います。もっと事業所としてのレベルを上げてからにします。頑張りますよ。
- 黒川わかりました。以上で4つですが、何か気になっていることはありますか?
- 社長特には無いです。
- 黒川ではまとめると、スタッフさんへの決算賞与と美味しい食事ですね。あとは社長に万が一のことがあった時のための生命保険の加入。残った利益は税金をきっちりと払って会社にプールですね。たぶん決算の着地は利益400万円くらいだと思います。いい数字だと思います。
- 社長はい。スッキリしました。本に書かれている節税ををそのままやらなくて良かったです。
- 黒川では生命保険については担当よりご連絡しますね。またスタッフさんへの決算賞与についてはいくつか注意点がありますので、決算が近くなったらその時にご説明しますね。
- 社長はい。よろしくお願いします。今日はありがとうございました。