COLUMN

コラム

事業成長への補助金・助成金活用

「SBIR特定補助金」の支援策とは?

前回は、中小企業技術革新制度「SBIR制度」と、「SBIR特定補助金」についてご紹介しました。SBIR特定補助金等の交付を受けた中小企業は、SBIR特定補助金等を受けて研究開発を行い、その結果を事業化する際に、様々な支援を利用できますよね。今回はそのSBIR特定補助金に関して、その具体的な支援策をご紹介します。

◎「SBIR特定補助金」の具体的な支援策

①日本政策金融公庫の低金利融資を受けることが可能になる
②公共調達における入札参加機会が拡大する
③「SBIR特設サイト」において、研究開発成果などのPRができる
④特許料等が減免になる
⑤中小企業信用保険法の特例処置が受けられる
⑥中小企業投資育成株式会社法の特例が適用される
⑦小規模企業者等設備導入資金助成法の特例が適用される

◎企業に有利な支援策を活用しよう

SBIR特定補助金の支援策は、上記のように様々なものがありますが、特に一番の注目は「①日本政策金融公庫の低金利融資を受けることが可能になる」だと思います。こちらは民間の金融機関よりもかなり低金利となっています。またその他のものも、企業にとって有利なことばかりなので、ぜひ活用いただきたいものです。

◎「手段」である補助金を「目的」にしない

これまでお伝えしてきた通り、SBIR特定補助金に限らず補助金は、企業にとってとても多くのメリットがあります。しかしここで念のためのお話ですが、補助金はあくまでも「手段」でございます。会社の成長と事業の発展のための「手段」である補助金が、「目的」に変わってしまいますと、会社の経営にも大きな影響が出てくることが考えられますので、ご留意いただきたいと思います。


例えば、補助金を受給したいという思い出、本来拡大すべき方向とは異なった事業で補助事業を実施したとするとどうなるでしょうか。まず公募から受給までの長い道のりの中で大変な作業をしなければいけませんし、補助金は後払いなので補助事業を実施する事業費は当面全額負担となります。そして補助率100%ならまだいいですが、普通は1/2や1/3など一部の補助が基本です。
補助金をもらうということそれ自体は、出費の伴うことであり、あくまでも元々行おうとしていた事業に対する事後的なサポートであると、深く記憶していただければ幸いです。

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