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コラム
有価証券は、1年ごとを基準として、流動資産か固定資産に区分表示することになっています。
つまり、売買目的有価証券や、期末日後1年以内に満期が到来する社債などは流動資産に表示。それ以外は固定資産の部の投資その他の資産に、投資有価証券、子会社株式等として表示します。
① 売買目的有価証券→「流動資産の部」に計上する
② 期末後1年以内に満期が到来する社債→「流動資産の部」に計上する
③ ①②以外→「固定資産の部の投資その他の資産」に計上する
損益計算書には、有価証券の売却損益、評価損益が計上されます。売却損益については、有価証券の区分に応じて取り扱われます。
①売買有価証券→「営業外損益」に計上する ※売却損益は相殺し純額表示
②子会社株式等→「特別損益」に計上する ※売買損益は相殺せず両建て表示
③その他有価証券→臨時的なものは特別損益に計上。それ以外は営業外損益に計上
有価証券の評価損益や減損処理損失については、有価証券の区分に応じて次のように取り扱われることとなります。
①売買目的有価証券→営業外損益に計上
②子会社株式等の減損処理→特別損失または営業外費用に計上
さて、会計と税法で最も大きな差が生じるのは、「その他有価証券」の評価についてです。
市場価格のある「その他有価証券」は、会計上、時価評価されますが、税法上では取得原価評価となります。このため、会計上の評価損益は、税法上ではなかったものとして調整の対象になるのですね。ただし、全部純資産直入法は、損益計算書を通しません。そのため、税法上の損益計算書には何も記載されません。
一方、税法上の「法人税申告書」では、有価証券の評価益と繰延税金負債の金額を調整することになります。
「その他有価証券」における評価での会計と税務の違いについてまとめると以下のようになります。
◆市場価格のあるその他有価証券
会計上→時価評価
税務上→取得原価評価
※会計上の評価損益は、税務上、なかったものとして調整
◆全部純資産直入法の場合
評価損益のすべては純資産の部に計上されます。
※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。