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記帳や給与計算など経理実務の基礎知識

月次決算と本決算について~決算業務の流れを理解しよう

決算業務は、会社にとってとても重要なものです。
実際の決算業務の流れを把握しておくことが、経理担当者の役目を理解する第一歩といえるでしょう。

【決算業務の流れについて】

決算期は、経理担当者にとって、年末調整の次に忙しくなる時期です。決算期がきてから慌てないよう、決算のひと月ほど前から準備を始められるよう、業務の流れをしっかり覚えておくようにしましょう。

①決算日の1カ月くらい前に決算日を確認しておきましょう。

②決算日までに行うことを確認しましょう。
 ・利益のめどを把握し、上司に報告します
 ・決算日までに節税対策を検討します
 (優遇措置がある資産の購入や従業員への賞与など)
 ・不要になった資産がある場合は除却(取り壊しや廃棄)、売却を検討
 ・仮払金や領収書の精算を済ませておきます
 ・決算日の日付の預金や借入金の「残高証明書」を金融機関へ依頼

③決算日に行う作業
 ・棚卸し
 ・「固定資産台帳」と実際の固定資産の付け合わせをします。すでに資産が除却されているものは「固定資産台帳」に「除却等」とかき入れ、新たに購入した資産は「固定資産台帳」に書き込みます。

④申告期限までに行う作業
 ・申告期限を確認(通常決算日の翌日から2カ月以内)
 例)3月31日が決算日の場合、申告期限は5月31日となります
 ・決算に必要な資料を準備します。
  a)申告期限までに取り寄せる書類
   「残高証明書」/取引のある金融機関から取り寄せます。
   「売掛金残高確認書」/取引先から取り寄せます。
  b)税務署、都(県)税務事務所などから送られてくる書類
   ペーパー申告の場合には、「申告書用紙」と「納付書」
   電子申告をしている場合は、「納付書」
   電子申告、電子納税をしている場合は、「申告書用紙」「納付書」ともに不要です。
  c)コピーが必要な書類
   締切後の売上の「納品書」など
   例)3月31日決算の会社で、3月20日締めの請求書を作成している場合は、3月21日~3月31日までの売上納品書などを準備します。
   未払い経費の「請求書」など
   例)4月15日(翌月)に口座から引き落とされる3月分(決算期内)の電気料金などの請求書を準備します。
  d)作成が必要な書類
   「棚卸表」(商品、製品、仕掛品など)
   「金種票」(決算日のもの)
  e)チェックが必要なもの
   「固定資産で除却したもの」がないか。
   「株主名簿」
   「役員名簿」
  ※株主や役員が変更されていないか、住所が変更されていないかを確認。
   役員名簿では、給与の支給がある人は、勘定科目内訳書の記載事項もチェックしてください。

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