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コラム
M&Aを戦略的に使う会社が増えています
お世話になっております。黒川税理士事務所の黒川です。
先月号で、M&Aのセカンドオピニオンの記事を書いたところ、その記事についての
反響が今までの記事で一番でした。
そこで、M&Aの具体的事例を紹介したく、私が近くで見ていた事例をご紹介します。
(当事者の許可をいただいております)
【譲り渡す側のフジ税理士事務所概要(仮名)】
業種・・・・税理士
売上・・・・不明
従業員数・・・・約7名
【譲り受ける側のタカヤマ税理士事務所概要(仮名)】
業種・・・・税理士
売上・・・・不明
従業員数・・・・約40名
■M&Aのきっかけ
フジ税理士がM&Aを考えたきっかけは後継者不在です。
税理士の引退の場合は他の業種と同じく下記の4パターンが主なものです。
① 息子など家族に引き継ぐ
② 家族以外の経営幹部に引き継ぐ
③ 廃業
④ M&A
そんなとき、フジ税理士が拠点としているナスビ市(仮名)に支店を出したいタカヤマ税理士が現れました。
フジ税理士の事務所を引き継ぐことにより、念願のナスビ市への出店が叶います。
ゼロから出店するより大幅に時間が短縮され、スキルを備え担当する顧問先を持ったスタッフも最初からいます。
また、引き継がれるフジ税理士も下記のメリットがあります。
・ 事務所の譲渡でお金が入ってくる
・ 借入、連帯保証から解放される
・ スタッフの雇用が守られる
・ 顧問をしているお客様に迷惑をかけなくてよい
■ 契約の締結
フジ税理士とタカヤマ税理士は双方のニーズが一致したため、話し合いや事務所顧問を通じ、
考えをすり合わせました。
二人は同じ将来像を共有することができ、合意の上でM&Aが成立しました。
■ まとめ
税理士業界は20~30代は全体の1割しかないと言われ、平均年齢は68歳という
後継者問題が深刻な業界です。
親族に継がせようにも、税理士資格が取れないケースが多いです。
そもそも、「他の仕事の方が楽しい」 「経営者は辛そう」などの意見から、
最近は親族が事業を継いでくれるというのは、どんどん減っているようです。
これは税理士業界に限ったことではなく、全ての業界で起きているし、これからもっと起きることです。
中小企業がM&Aで得られるメリットは大きいです。
事業承継の際の大きな選択肢の一つになっています。
若い社長さんでも早めのリタイヤをしたり、戦略的な事業展開をするためにはM&Aは一般的になってきています。
M&Aにご興味のある方は弊社までご連絡ください。