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事業承継の流れと基礎知識

知っておきたい税金対策。法人ができる寄付節税の流れを解説

今回は寄付で対策できる節税方法についてご紹介しましょう。

会社を経営していると法人税、法人住民税、事業税など、多くの税金を納めなければなりません。経営者の方からすれば、キッチリ税金は納めつつも節税ができるならそれに越したことはないと考えるものです。

寄付金を用いた節税方法のやり方は?

個人も法人も、一定の寄付金を支払うと、所得税や法人税が減る場合があります。

個人の場合、「寄付金控除」という制度があり、では[a1] 国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対して寄付をすると、所得税が安くなります。「寄付金控除」とは、国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し、「特定寄附金」を支出した場合に、所得控除を受けることができるのです。

「特定寄付金」は、国、地方公共団体に対する寄附金や、公益社団法人、公益財団法人その他公益を目的とする事業を行う法人または、団体に対する寄附金など、定められた特定の寄付金の事を指します。

法人の場合も個人と同じく、寄付による節税をすることができます。法人の場合は、「損金算入」により、国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対して寄付をすると、所得税[a2] が安くなるのです。法人所得は、会社の利益[a3] である「益金」から必要経費や損失などの「損金」を差し引くことで算出されます。寄付は、その「損金」とみなされる場合があり、それにより法人所得が安く算出され、結果的に法人所得が安くなるのです。

知っておきたい寄付先の種類。それぞれに特徴があります。

寄付先には以下の4種類あります。

① 国や地方公共団体に対する寄付金

災害などの寄付を、国や地方公共団体の窓口などに直接支払った場合は、これに各当[a4] します。また、日本赤十字社への寄付や、新聞や、放送局などが呼び掛けた寄付先に直接寄付したものでも、「義援金配分委員会」などの公共の機関に最終的に寄付されることが明らかであれば、国や地方公共団体への寄付に相当します。法人は控除や損金算入の対象となるため、節税に効果的です。寄付した額は、全額経費として損金算入することができます。

➁指定寄付金

指定寄付金とは、財務大臣が指定した寄付金の事です。指定されるためには、「広く一般に募集されている」「公益性及び緊急性が高いもの」という2つの条件を両方とも満たしている必要があります。赤い羽根共同募金や、日本赤十字社などへの寄付のうち、財務大臣の承認を受けたものが各当します。個人、法人ともに控除や損金算入の対象となるため、節税対策として有効です。寄付した額は、国や地方公共団体への寄付金と同様に、全額経費として損金算入することができます。

➂特定公益増進法人等への寄付金

特定公益増進法人等への寄付金とは、教育または科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献など、公益の増進に著しく寄与するものと認められた、公益法人等に対する寄附金です。日本赤十字社の事業費や通常経費に対する寄付や、認定NPO法人に対する特定非営利活動に関する寄付などが、特定公益増進法人等への寄付金に当たります。個人、法人ともに控除や損金算入の対象となるため、特定公益増進法人などへ寄付をすることで、税金を安くすることができます。しかし、寄付金は一定額までしか損金算入できないので注意が必要です。

④一般の寄付金

一般の寄付金とは、①~③以外の全ての寄付金のことです。神社や寺、宗教法人などに対する寄付や、町内会、政治団体などへの寄付がこれに当たります。法人の場合、一般の寄付金も損金算入されるため、法人税の節税をすることができます。一方、個人の場合は「政治活動に関する寄附金」を除き、寄附金控除の対象にはなりません。一般の寄付金も、一定額までしか損金算入できないので、注意が必要です。

寄付先を賢く選ぶことができれば、法人所得が低く見積もられ、所得税や法人税の節税に効果的です。節税対策で寄付をお考えの方は、税理士までご相談ください。

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