会社設立の流れと設立書類ひな形

個人事業主から法人成りするときの流れ ~「資産」「負債」を引き継ぐ場合①~

個人事業者から法人成りする際、ほとんどの資産・負債を会社へ引き継ぐことが可能です。
ただし、事務所を借りるときに不動産の所有者に払った敷金や保証金、コピー機のリース契約などは、不動産の所有者やリース会社に確認してみることが必要です。
会社への引き継ぎ方には、以下の3つの方法があります。

①売買契約

⇒個人事業と会社で「売買契約書」を交わし、個人事業で使用していた財産を売買します。個人事業者である社長と会社で、売買契約書を結び、代金のやりとりをすることになりますね。わかりやすく、手続きが簡単というメリットがあります。ただし、会社に買い取るだけの資金が必要です。不動産の場合には、不動産所得税、登録免許税などが会社にかかります。

②現物出資

個人事業で使用していた財産を会社へ出資する方法です。個人事業者である社長から会社へ、金銭以外の資産を出資します。出資は金銭に限りません。車や売掛金、そのほかのものも出資することができるんですね。資本金を大きくできるというメリットがありますが、資産によっては時価の算定が難しいものもあるので、税理士などに相談してみることをお勧めします。

③賃貸借契約

⇒個人事業者である社長から会社に資産を貸す方法です。個人事業者である社長と会社の間で、「賃貸借契約書」を交わし、賃貸料のやり取りをするだけでよいので、わかりやすい方法ですね。
たとえば、個人で所有していた自宅兼事務所で個人事業を行ってきた場合、法人成りしたあとも、事務所部分を会社に貸しつけることができます。この場合は、会社が会社の社長に対して家賃を払うことになりますね。

ただし、個人事業者として賃借していた事務所を会社にまた貸し(転貸)する場合は、無断転貸など法的な問題が起こりうるので十分注意してください。法人成りするときには、あらかじめ大家さんに事情を説明し、新たに法人としての「賃貸借契約」を締結しなおしてもらうようにするとよいでしょう。「会社になるといっても、実態はこれまでと同じです」と説明し、賃料値上げや名義書き換え料の支払などの要求を防ぐことができるよう、交渉してみてください。信頼関係を失わないということを一番に考え、対応することが大事ですね。

この方法のデメリットは、賃貸料の受け取りは所得となり、法人成りしたあとも、確定申告を続けなければならないこと。また、適正な賃貸料を決めておかないと、適正な賃貸料と実際の賃貸料の差額を役員賞与とされる、税務上のリスクも考えられます。ネットなどで周辺の相場を調べて、賃貸料の根拠となる資料を残しておくことも忘れないようにしてくださいね。

ところで、3つめの方法「賃貸借契約」を活用する場合の手間・負担は、事業に集中するためにも減らしたいもの。個人としての確定申告に法人としての経理処理まで重なるのは、大変です。もし法人成りに伴う一時の負担を減らしたい、節税もしっかりしたい、でもお金はあまりかけたくない・・とお思いでしたら当事務所にご相談ください。「確定申告・丸投げ専門」サービスにて、費用対効果の高い申告代行をいたします。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。

ページTOPへ