会社設立の流れと設立書類ひな形

個人事業主から法人成りするときの流れ ~「資産」「負債」を引き継がない場合~

法人成りとは、「個人事業者」が手続きを行い、株式会社や有限会社などの「法人事業者」になることをいいます。個人事業で使用していた財産を会社に移す作業が必要になりますね。どのようなものをどのような方法で引き継ぐのか、方法によってメリット、デメリットがあるので、慎重に検討しながら、作業を進めていくようにしましょう。

【法人成りまでの流れ】

●事業用資産・負債の引継ぎ
個人事業として所有していた資産(車、備品など)や負債を会社へ引き継ぐ方法を決め、手続きを進めましょう。
●各種契約の変更手続き
取引先などへ、会社に変更になったことを知らせます。また、事務所や店舗、工場などの賃貸借契約、機械などのリース契約、水道光熱費なども、社長個人から会社名義に、引き落とし口座も法人口座に変更します。
●各種届出
会社の設立に伴う届出書/個人事業の廃業に伴う届出書
●個人時代の確定申告を行う
個人事業を廃止した年の翌年の3月15日までに、最後の確定申告をしてください。ただし、不動産所得(会社に建物を貸すなど)がある場合は、引き続き確定申告を行います。

【資産や負債を引き継がない場合にやるべきこと】

個人事業から法人事業へ移行する際、個人事業としてもっていた「資産」「負債」を引き継がないということは、厳密には「法人成り」とはいいませんね。個人事業を閉鎖し、会社での事業をスタートさせる。この2つを同時進行させるイメージのほうが近いでしょう。
個人事業に関しては、あくまで売掛金や買掛金の精算だけで、法人設立日以降、発生する売上や費用は計上しないので、間違えないようにしてくださいね。

個人事業の「資産」「負債」を引き継がない場合は、会社を設立してから、個人事業として在庫の販売、売掛金の回収、買掛金の支払いなど、必要な業務を一つひとつ精算していきましょう。具体的には次のような処理になります。
①すべての在庫を販売する
②売掛金、貸付金をすべて回収する
③買掛金、借入金をすべて支払う
④個人で事務所を借りていた場合は、解約するか名義を会社に変更する
⑤従業員がいれば退職処理をする(引き続き会社で雇う場合も)
※個人と会社を区別して、最後の給料を支払います。
⑥保険契約やリース契約は、会社に引き継ぐことができないか担当者へ確認する

売上代金の回収、経費の支払いは個人口座で行いましょう。会社のお金と明確に区別し、ごちゃ混ぜにしないよう十分注意してください。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。

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