経理に役立つ簿記知識

まず決算ってなに?する意味って?

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長年にわたって会社を経営されてきた方や個人事業主として事業を行っていた方ならよくご存知の決算。
しかし新米経営者や管理部門に配属されて間もない方にとっては、
「ニュースなどでよく耳にすることはあってもその実態がよくわからない」
「とりあえずその期の業績をどうにかしたものだろう」
というくらいのあやふやなイメージしか持てていないことがほとんど。
そこで、今回は「決算」について詳しく見ていこうと思います。

◎決算ってよく聞くけどよくわからない

経済ニュースや年度末によく耳にする決算という言葉ですが、理解するためには、決算の持つ役割から見ていくのが一番です。
決算の第一の役割は、読んで字のごとく「算を決する」、つまり現時点での資産や負債などを計算し、儲けがどれだけ出ているかということを把握、決定させることにあります。
これは決算書の正式名称が「財務諸表」であることからも分かるかと思います。
企業によって様々ですが、定期的にこの決算を行うことでその財務状況を明らかにしていくのです。

ではなぜ企業の財務状況を明らかにしていく必要があるのでしょうか。
それは言うまでもなくその企業が現在どのような経営を行っているかを確認するためです。
現状、企業が新規事業の開拓や営業所の増設などの設備投資を行う際には、銀行から資金を融資してもらい初期費用を用立てる事がほとんど。
しかし当然銀行は慈善事業ではありませんので、返せるあてのないところにはお金を貸したがりません。
そこで必要になるのが決算です。
「うちは健全な経営をしていますよ」ということをアピールし、資金を融資してもらうために決算というのは重要な役割を担っているのです。

また、銀行からの融資の他に、株式を公開することで資金を集めるという方法もあります。
その代表例が上場企業。
この場合は銀行ではなく投資家から出資をしてもらうわけですが、マインドとしては銀行も投資家も基本は同じ。
出資することによって自分にどのくらいのリターンがあるかが基準になります。
つまり、決算書は銀行だけに限らず、自社株を買って出資してくれる人たちに向けたアピールの材料にもなりうるのです。

ここまでで決算の持つ役割の根幹は「その企業の財務状況を内外に明らかにする」というところにあるのがおわかりいただけたかと思います。
では次に、具体的に決算書とはどのようなもので構成されているのかを見ていきましょう。
代表的なのは「財務3表」と呼ばれる「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」です。
これらはそれぞれ一定期間内の「資産や負債の状態」「事業損益」「現金の流れ」を表しており、これらをベースにすることで現在の事業・財務状況が明らかにすることが出来るのです。

◎決算は納税額を確定させる上で不可欠です!

このような役割を持つ決算ですが、実施は法律で義務として定められています。
自己資金だけで経営できているから融資に向けたアピールなんてしなくても大丈夫、という場合でも、しなくてはなりません。

決算の時期や期間は様々で、1月1日から12月31日までを会計期間としなければならないと決められている個人事業主以外は自由に選ぶことができます。
ただ株式を公開している企業のうち、上場している企業は四半期ごと、株式を公開していない企業は1年ごと、というように、最低限の会計期間の区切りは決められています。

「しなければならない」と法律で決められている決算ですが、納税という観点から言うと企業や個人事業主にとって「しなくては困る」ものでもあります。
それは日本の税制が申告納税制度をとっているからです。
現在の税金制度では、大雑把に言うと資産や売上から経費や各種控除を引いたものが課税対象となっているのですが、これをきちんと算出するためにはその年の資産や負債、損益をはっきりさせる、即ち決算が欠かせないのです。

現在の税金に関する基本的な考え方は、「この人にはこれくらいの支払い能力があるはずだからこの額の税金を課そう」というものです。
財務状況を内外にアピールし資金を調達するためだけではなく、自分の税金に対する支払能力をはっきりとさせ適正な納税を行うためにも、決算にはきちんと向き合うようにしましょう。

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