経理に役立つ簿記知識

様々な損益分岐点売上高の算出方法③仕入れ単価の値上げ・値下げ

前回は、損益分岐点売上高を求める公式を応用して、固定費が増加する際の損益分岐点売上高、固定費が減少する際の損益分岐点売上高の2つについてお伝えしました。今回もその続きで、2つの応用をご紹介します。A社の損益を例に、色々な算出方法を見ていきましょう。
<A社の損益(前期)>
売上高...1000万円
費用計...800万円(変動費...500万円、固定費...300万円)
経常利益...200万円

◎仕入れ単価を値上げする際の損益分岐点売上高

・計算式 → 損益分岐点売上高=固定費÷{1-変動費×(1+変動費の増加率)/売上高}
例えばA社が当期、商品の仕入れ単価が25%値上げされる予想の場合、その時の損益分岐点売上高を前期の損益を使って求めてみましょう。この場合、上記の計算式の変動費の増加率の部分に予想している変動費の値上げ率25%を入れ、固定費、変動費、売上高には前期の数字を入れます。すると以下の計算式になります。
・A社の場合の計算式 → 損益分岐点売上高=固定費300万円÷{1-変動費500万円×(1+0.25)/売上高1000万円}=800万円
よって、商品の仕入れ単価が25%値上げされる際の損益分岐点売上高は、800万円だということになります。

◎仕入れ単価を値下げする際の損益分岐点売上高

・計算式 → 損益分岐点売上高=固定費÷{1-変動費×(1ー変動費の減少率)/売上高}
例えばA社が当期、商品の仕入れ単価が20%値下げされる予想の場合、その時の損益分岐点売上高を前期の損益を使って求めてみましょう。この場合、上記の計算式の変動費の減少率の部分に予想している変動費の値下げ率20%を入れ、固定費、変動費、売上高には前期の数字を入れます。すると以下の計算式になります。
・A社の場合の計算式 → 損益分岐点売上高=固定費300万円÷{1-変動費500万円×(1ー0.2)/売上高1000万円}=500万円
よって、商品の仕入れ単価が20%値下げされる際の損益分岐点売上高は、500万円だということになります。

※記事に含まれる情報は、記事作成時点のものとなります。

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