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税務調査対応の基礎知識

税務調査の時の調査官の視点

実地調査ってなんとなくイメージはつきますよね。でも実際に実地調査が行われる際に、税務調査官は調査を通していったい何を見ているのでしょうか。今回はそんな実地調査の「中身み」とも言うべき調査官の視点や目的などについて解説していきます。

◆臨場による現場確認

臨場による現場確認をする調査官はまず事前にいくつかの準備をします。統括官からその法人を調査対象にした理由や調査事項などについての簡単な説明を受けるとともに、各種の資料を渡されます。そしてこれらの説明や資料から調査すべきポイントの絞り込みを行っているのです。このような入念な準備の後、現場では本社事務所や営業所・工場などを法人に案内させるのです。この案内の際に調査官が注意しているのが現場の現況と会社の経理との結びつきについてです。たとえば工場の設備が更新されていると(現場の現況)、その経理の処理(経理)について説明を求めたりするのです。
このようにして会社側の案内や説明と資料を照合しつつ、調査官が調査を展開していくのです。

◆現金等の現物確認

会社や事務所などで最初に確認調査として行うこととしては、金庫の開扉を求めるのが普通です。そしてこれが更なる調査のキッカケとなることもしばしばあるのです。例えば会社の預金通帳と一緒に代表者などの個人名義の預金通帳などが混ざっていると、会社の簿外預金の可能性を疑われたりします。これがキッカケとなって、いろんな調査が展開していくことが多々あります。さらに同族会社の場合は初めからこのような点を疑われている可能性がとても高いです。

以上が調査官が何を見ているかということの解説になります。
調査官はこのように現場と資料そして現金を起点として、誰が不正を行っているのか、どのような不正が行われているのかを調査するのです。
経理担当者はその対策として、適正・適法な書類を作成するとともに社内の監査の徹底、社内の状況を把握したうえでの費用収益の計上などをする必要がありますね。


ところで、調査官による実地調査が行われるとなれば、やはりしっかりと対策を立てて、臨みたいものです。まったく不正なことをしていないつもりでも、実は社内で起きていた過去の事務処理ミスが調査時に発覚する可能性もあります。調査を受ける前に社内の状況を正確に把握すること、そして調査を受ける際には必要な情報だけを的確に提示することが、税務調査によってあらぬ追加の負担を生じさせない肝となります。当事務所では、税務署OBを含む税務調査対応経験の豊富な専門部隊がおります(こちらです)ので、もし税務調査に関する不安があれば、お気軽にご相談くださいね。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。

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