税務調査対応の基礎知識

いったい税務調査では何を見られているのか?(後篇)

前回は実地調査の際に、国税が何をどうチェックしているのかご紹介しました。
今回も引き続き国税が何を見て、それを通して何をチェックしているのかご紹介していきます。

◆通常取引価格と異なる取引の有無

調査官は通常取引価格とは異なる異常な価額の取引をチェックしています。
そして異常な価額の取引があった場合には、その具体的理由を追及するのです。
というのは、ここには寄付金課税の問題が絡んでくるためです。

たとえばある法人がA社やB社、C社と取引をする際には経常的に10%の手数料をとっているとします。
そして一方、D社と取引する際には経常的に手数料を5%とっているとします。
この場合のD社との取引は異常な価額の取引とみなされるのです。
そしてこの5%に分の差額に合理的な理由がなければ、不自然な取引であるとされるとこの差額分を利益供与とされ、寄付金課税の対象となるのです。

◆会社経費中の個人的支出

また調査官は以下のことにも注目しています。
『会社の経費で役員などに対して個人的支出を行っているかどうか』
この目的としては、過去に起きた様々な問題の再発を防ごうというものです。
例えば、海外の別荘を賃借して、学校法人センターとしての経費に計上していたが、実際に学校法人としての使用の実態がなかった、というようなこともありました。
ですから、経理担当者の人間はこのような「個人的支出があるかどうか」に注意することが必要になります。

また経理処理については「会社の負担はどこからどこまでなのか」、ということの明確な線引きしておくことも大切です。(経理処理基準)
そしてその線引きについては税理士に相談したうえで、会社経営幹部に趣旨を説明しましょう。
また社長・役員に対して「個人的支出の会社負担は税法のみならず、会社法による役員等の損害賠償責任の問題があり、社会的指弾を受ける」ということを伝えておくことも効果的です。

なお、実際に税務調査を実施する立場として、不正な会計処理・経費精算を調査し、見破ってきたベテランの国税局・税務署OBが当事務所では働いています。長年にわたり現場での税務調査を経験され、税務ノウハウ・知識を培われた大ベテランです。そんなOBスタッフの力を特に発揮しているのが、「税務調査の緊急医」サービスです。税務調査に向けてどんな点に気をつけるべきか、何を準備したらよいかといった不安・疑問がありましたら、ぜひご相談ください。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。

ページTOPへ