税務調査対応の基礎知識

行為又は計算の否認とは?

ドラマなどでよく 「同族会社を使った税金逃れ」が題材にされますよね。
しかしこれは現実の社会でもよくあることで同族会社、親子会社、連結法人などではよく行われているのです。
そしてこのような行為の対策として存在するのが「行為又は計算の否認」になります。
これは脱税の意思にかかわらず、ある行為か計算が行われた場合は、その計算が否認され、かつ税務署長がその法人の課税標準、欠損金額又は法人税額を計算することができることを指します。

では具体的にはどのような行為又は計算が否認されるのでしょうか。それらを見ていきましょう。

◆否認される行為又は計算一覧

①出資資産の過大受入れ
②所有資産の低廉譲渡
③資産の高価買入れ
④個人的寄付金
⑤無収益財産の出資又は譲渡
⑥過大給与
⑦用益の贈与
⑧過大料率による社員所有資産の賃借
⑨債務の無償引受け等
⑩不良債権の肩代わり

以上の行為は先にも言いましたが、法人の脱税に対する意思の有無に関わらず行為又は計算が否認されます。要するに疑わしきは罰する姿勢なのです。
ではこの否認された結果についてはどのように扱われるのでしょうか?
否認された結果については、その役員等の給与あるいは配当とみなされることになります。
最後に本件に関連して、参考に法人税法132条の一部を掲載するので参考までに一読してみて下さい。

「第百三十二条  税務署長は、次に掲げる法人に係る法人税につき更正又は決定をする場合において、その法人の行為又は計算で、これを容認した場合には法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、その行為又は計算にかかわらず、税務署長の認めるところにより、その法人に係る法人税の課税標準若しくは欠損金額又は法人税の額を計算することができる。
一  内国法人である同族会社
二  イからハまでのいずれにも該当する内国法人
イ 三以上の支店、工場その他の事業所を有すること。
ロ その事業所の二分の一以上に当たる事業所につき、その事業所の所長、主任その他のその事業所に係る事業の主宰者又は当該主宰者の親族その他の当該主宰者と政令で定める特殊の関係のある個人(以下この号において「所長等」という。)が前に当該事業所において個人として事業を営んでいた事実があること。
ハ ロに規定する事実がある事業所の所長等の有するその内国法人の株式又は出資の数又は金額の合計額がその内国法人の発行済株式又は出資(その内国法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の三分の二以上に相当すること。」

もし税務調査に対して適切な対応ができないと、税務署側の「疑わしきは罰する姿勢」によって、本来は無用な否認が発生し、多大な追徴課税が生じることもあります。突然の税務調査が来ても適切に対応するには、税務調査とは何か理解を深めた上で、実際の日々の経理処理・決算処理を適切化することが不可欠です。一方で、今まさに税務調査が来るという場合なら、税務調査の対応実績が豊富な税理士事務所に急ぎご相談いただくのがもっとも簡単かつ効果的な方策となります。そして、当事務所もその一つです。税務署のOBがいるほか、税務調査専門部隊も設けていますので、緊急の税務調査対応は当事務所の「税務調査の緊急医」にご相談ください。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。

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