決算書の作り方・ひな形

資本金の減資方法と会計処理 ~減資の手続き~

資本金の増資に対し、今回は「減資」をする際の会計処理について取り上げてみたいと思います。

資本金の減資には、「有償減資」と「無償減資」があります。

「有償減資」とは、当初の資本金が、実際の企業規模や事業内容に比べて多すぎるような場合、過剰資金を株主に払い戻すために行われる減資のことをいいます。資本金の額の減少によって生じた剰余金の額を原資として、剰余金の配当を行う「実質的な減資の方法」がとられています。
一方、「無償減資」は、資本金の減少額について会社財産を株主に払い戻すことをしない、形式的減資という方法のことをさします。無償減資は、配当の原資である分配可能額を増加させ、今後の株主への配当に備えたり、欠損を填補することで財務構造を改善することを目的として行われるものです。

◎減資を行うときの手続きについて

減資を行うには、「株主総会の特別決議」と「債権者保護の手続き」が必要です。
▶株主総会の特別決議
特別決議とは、議決権を行使できる株主の議決権の過半数(3分の1以上の割合を定款で決めた場合はその割合以上)を保有する株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で決めた場合はその割合)以上にあたる多数をもって行う決議のことをいいます。

株主総会の特別決議では、
①減少する資本金の額、②減少する資本金の額の全部、または一部を準備金とするときは、その旨および準備金とする額、③資本金の額の減少がその効力を生ずる日(効力発生日)を決めることとなります。

▶債権者保護手続き
減資による分配可能額の増加は、株主にとっては歓迎されることです。しかし、債権者にとっては弁済の担保である会社の財産が減少することになるので、決して歓迎すべきこととはいえませんね。したがって会社は、株主総会の特別決議により資本金の額の減少を決議をしたあと、これに異議があれば、一定期間(1カ月以上)内に異議を述べるよう官報で公告。大口の債権者には個別に催告をしなければなりません。
ただし、このとき公告を官報公告のほかに会社が定款で規定している公告方法(時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法、または電子公告)で行う場合は、債権者に対する個別催告は不要となります。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。

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