決算書の作り方・ひな形

現行会社法における利益処分に関連した株主総会決議事項の扱い

会社法では、「利益処分」という概念がなくなったことはすでに周知のことと思います。
それまで、利益処分との関連で、法人税法の取扱いが定められていた事項については、実務上、どんな対応をするべきかを改めて確認しておきましょう。

◎剰余金の配当が臨時株主総会でも可能になった

以前は、剰余金の配当は、定時株主総会で利益処分案が承認されてから行うという手続きがとられていました。しかし、会社法では、剰余金の配当の効力発生日における剰余金の分配可能額の範囲であれば、定時株主総会だけでなく、臨時株主総会でも、剰余金の配当に関する議案の承認を経て、配当を行うことができるようになっています。

◎純資産の部の計数を変動させるときの手続きについて

資本金の減少や準備金の減少については、会社法以前と同様、定時株主総会に限らず、臨時株主総会でも決議することができます。この場合、債権者保護手続(異議申立の機会)が必要になります。
また、「剰余金の資本金への組み入れ」「剰余金の準備金への組み入れ」「剰余金の処分」は、剰余金を変動させるための手続きが必要です。ただし、これらは決算の確定手続きとは切り離され、株主総会の決議で行うものと定められています。
以上をふまえて、定時株主総会だけでなく、臨時株主総会でも、これらのことができるようになりました。

◎役員賞与は利益処分ではなく報酬決議により支給される

会社法では、役員賞与は「報酬規定」に定められ、利益処分ではなく「報酬決議」によって支給することとされています。役員賞与は、役員報酬と同じように、職務執行の対価とされ、発生した会計期間の費用として処理されることになっています。

▶利益処分に係る変更点
従来⇒
利益処分案(損失処理案)に関する事項【利益処分案に記載】

会社法⇒
剰余金の配当【株主資本等変動計算書に記載】
純資産の部の計数の変動【株主資本等反動計算書に記載】
役員賞与【損益計算書に記載】

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。

アーカイブ

ページTOPへ