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相続対策・相続税務の基礎知識

どっちが高い?相続税と贈与税

相続税と贈与税はどちらが高い?

前々回、前回と、相続税と贈与税の仕組みについて紹介しました。しかし仕組みが分かっても、いざ自分が資産を相続した場合の納付方法はどういった方法がベストなのか…?と考えると、それもまた難しいですよね。
ここで質問です。相続税と贈与税はどちらが高いと思いますか?よく「相続税より贈与税の方が高い」という話は耳にしますが、それは本当なのでしょうか。曖昧な知識や噂で重要な納付方法を安易に判断してしまうのはよくありません。そこで今回は相続税と贈与税の比較をご紹介します。

例えば、Aさんは親に1000万円の事業資金を用立てしてもらい、事業を始めることになりました。Aさんはその1000万円について「借りるべきか」「贈与を受けるべきか」で迷っています。借りれば相続税が、贈与を受ければ贈与税がそれぞれ発生することとなります。いったいどちらがよいのでしょうか。

ケース・バイ・ケースの税率

先に結論を言ってしまうと、その答えは「ケース・バイ・ケース」です。
相続税は、遺産総額が多ければ多いほど税率が上がります。例えば100億円の資産のうちから1000万円を相続すると、相続税の負担は50%程度になります。一方3000万円の資産のうちから1000万円を相続した場合には、相続人の数にかかわらず基礎控除以下となるので、相続税は生じません。

それに対して贈与税は、贈与者の財産の大きさも相続人の数も関係ありません。単に1000万円の贈与に対して231万円の贈与が生じるということです。

つまり、相続税と贈与税のどちらが高いかはその贈与額と相続の大きさによって異なるということになります。1000万円の贈与であっても、相続税の税率が高い資産家の方にとっては、贈与税の税率の方が低いこともあるのです。

いかがでしょうか。税の問題はこのようにケースバイケースの答えが多くあります。一般論だけに惑わされないように、自分の場合の相続の状況をしっかりと把握し、納税方法を考えましょう。

ところで、相続税務の判断ほど専門的なのに身近なものもありませんね。なかなかご自身だけでは正しい・適切な判断をするのが難しいとなれば、税務のプロに相談するのが一番です。例えば当事務所の「相続手続き支援センター」でも、相続に関わるどんなご相談でも承っております。状況によっては「この程度の額のことで相談するのも・・・」と思われるかもしれませんが、専門家のサポートが必要かどうかから判断いたしますし、手続きの代行も行っているのでお気軽にご連絡くださいね。

※記事に含まれる法令等の情報は、記事作成時点のものとなります。法令等は随時変わる可能性がありますので、本記事を実務に生かされる際には最寄の税務署か税理士へ確認してください。

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