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資金調達の基礎知識

借入れに必要な担保にはどのようなものがあるか②動産担保・債権担保

これまで金融機関の融資の担保といえば不動産が中心でしたが、企業の資産をみると、在庫などの動産や売掛債権が圧倒的に多いのです。
そこで金融庁では、動産や債権を担保として行われる融資=ABL(Asset Based Lending)の積極的な活用を推進するようになりました。

動産・債権担保融資は、価値があり、換金性のあるものであれば、どんなものでも担保となりえます。
例:売掛債権、在庫、機械設備、預金、受取手形、保険金、有価証券

◎動産・債権担保融資 ~売掛債権~

主に、売掛債権を譲渡担保に設定するために、債権譲渡登記を行うことで対応します。
売掛先への通知や承諾の必要がなく、売掛金入金口座の変更も不要なので、取引先からの信用を棄損せずに活用できるのが特徴です。

継続的に売掛金が発生する取引先が数十社以上あり、売掛債権の合計額が大きいことが、売掛債権担保融資を活用するポイントですので、おさえておきましょう。

◎動産・債権担保融資 ~在庫・機械設備~

主に在庫や機械設備などを譲渡担保に設定するために、動産譲渡登記を行うことで対応します。
動産譲渡登記は、担保となるものの所有権が債権者に移動しますが、担保とするものを債権者に渡さずに手もとに置いておくことができます。
商品であれば販売したり、機械設備であれば自社で使い続けることができるので、非常に使い勝手のよい方法といえるでしょう。

◎動産・債権担保融資 ~受取手形~

受取手形を担保に資金調達する方法として、商業手形割引があり、銀行に限らず、ノンバンクでも対応しています。
ノンバンクでは、比較的信用の低い手形の割引にも対応してくれますが、手形割引料が銀行に比べて、割高に設定されていることが多いです。

◎動産・債権担保融資 ~預金~

銀行では、定期預金や定期積金などの預金を担保に融資することがあります。
預金担保では、長期の借入れをしてしまうと、受取利息よりも支払利息の利率が高く損をしてしまう傾向があるので、短期借入れの際に活用するとよいでしょう。

◎動産・債権担保融資 ~有価証券~

株式や社債、国債などの有価証券も担保にして融資を受けることが可能です。
上場株式や国債は換金性が高く、担保にしやすい資産ですが、価値の上下が激しい面もあるため、銀行ではあまり積極的に対応していないの現状です。

◎動産・債権担保融資 ~保険金~

それほど多いケースではありませんが、生命保険を担保に融資を受けることもできます。
生命保険担保によって融資を受けた場合、受け取るまで使うことができない保険金などを保険契約の解除をせずに活用することができ、いざというときの保障を維持することができるというメリットがあります

動産担保の種類をご紹介しました。
一般的に、動産担保は評価方法が確立されていなかったり、管理するノウハウが必要だったりと、不動産担保と比べてリスクが高いと言われています。
活用する前に充分に検討なさってくださいね。
その際には事業融資の専門家に相談することも有効です。
特に、融資を通りやすくするためのノウハウを持った専門家であれば適切なアドバイスができます。

手前味噌ですが、当事務所にも融資判断を目の当たりにしてきた元銀行員のプロフェッショナルが在籍し、お客様の事業融資獲得をサポートしております。
お悩みのご相談は「事業融資獲得支援」サービスまでお気軽にご連絡ください。

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