経理に役立つ簿記知識

関係比率で決算書を分析する② 総資本経常利益率

前回は、決算書に載っているいくつかの数字を関係させて分析する「関係比率」という方法で、運転資金を監視するための3つの分析方法「売上債権回収期間、棚卸資産在庫期間、仕入債務支払期間」についてお伝えしましたよね。今回は「総資本経常利益率」という分析方法についてご紹介します。

◎「総資本経常利益率」とは?

おさらいになりますが、会社の事業のために調達した資金のことを「総資本」といいますよね。「総資本経常利益率」という分析方法は、この総資本を使ってどのくらい効率的に、経常的な営業活動で発生した経常利益を獲得したかを表しています。
・計算式...総資本経常利益率=経常利益/総資本×100
この計算結果が大きければ大きいほど、効率的に経常利益を獲得しているということになります。

◎「総資本経常利益率」の分析例

ここでは、A社の過去3期分の決算書の比較を例に、具体的な総資本経常利益率の分析をしていきましょう。
<A社の経常利益と総資本(前々期)>
①経常利益...130万円 ②総資本...1000万円 ③総資本経常利益率...13%
<A社の経常利益と総資本(前期)>
①経常利益...130万円 ②総資本...1083万円 ③総資本経常利益率...12%
<A社の経常利益と総資本(当期)>
①経常利益...130万円 ②総資本...1181万円 ③総資本経常利益率...11%
各期の総資本経常利益率がだんだんと悪くなっていますよね。この場合、なぜ悪くなっているのか原因をさらに分析する必要があります。

◎総資本経常利益率を分解する「売上高経常利益率」と「総資本回転率」

A社の総資本経常利益率の悪化を分析するためには、総資本経常利益率を「売上高経常利益率」と「総資本回転率」に分解する必要があります。次回、この2つについて詳しくご紹介し、A社の経常利益率が悪化している原因を探っていきましょう。このように様々な数字や比率を比較していくことで、決算書を効率よく正確に分析していくことができるのです。さて、次回A社は、どんな原因が発覚するのでしょうか。

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